工場用空気清浄機とは?仕組みや導入メリット、選び方などを詳しく解説!

工場・製造現場では、溶接・研磨・塗装・印刷などの工程で、粉塵・ミスト・臭気物質などが発生することがあります。対策を講じていない状態では、これらが工場内で浮遊し、作業者の健康に影響する可能性があるでしょう。
また、異物が製品に付着・混入して品質が低下したり、粉塵がエアコンや生産設備に侵入して故障やチョコ停を引き起こしたりする可能性もあります。外部に流出・拡散し、近隣との臭気トラブルにつながるケースもあるかもしれません。
空気環境を改善する方法のひとつとして、工場用空気清浄機の導入が挙げられます。この記事では、工場用空気清浄機の仕組みや家庭用空気清浄機との違い、導入が検討される現場や導入メリット、注意点、選び方を解説します。工場の管理業務に携わっている方は、ぜひ参考にしてください。
工場用空気清浄機とは?
工場用空気清浄機とは、工場・製造現場で発生する粉塵・ミスト・臭気物質などの浮遊量を低減し、作業環境を改善するための業務用空気清浄機です。
工場では、溶接・研磨・塗装・印刷・切削などの工程で、一般家庭やオフィスとは異なる微粒子・臭気が発生し、空気中を漂うことがあります。家庭用空気清浄機では対応しきれないケースもあるため、発生する物質や工場の広さなどに応じて、工場用空気清浄機の導入を検討する必要があります。
例えば、クリーンエア・スカンジナビアの工場用空気清浄機は、工場のような広い空間の空気を清浄化できます。具体的には、天井の高さが5mの場合、1台で200㎡まで対応可能です。
工場用空気清浄機の導入は、すべての工場で義務とされているわけではありません。ただし、作業内容によっては、労働安全衛生法や粉じん障害防止規則などに基づき、換気設備や局所排気装置の設置といった対策が求められる場合があります。
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◇工場用空気清浄機の仕組み
工場用空気清浄機は、吸気口から工場内の空気を吸い込んで粉塵などをフィルターで捕集・除去し、排気口から清浄な空気を室内に戻す仕組みです。工場内に適切に設置・稼働させることで、空間内の空気を循環させ、浮遊する汚染物質の低減が期待できます。
なお、同じフィルターを装着したまま長期間利用し続けると目詰まりするため、性能を維持するためには、定期的なフィルター交換やメンテナンスが必要です。
◇工場用空気清浄機と家庭用空気清浄機の違い
工場用空気清浄機は、粉塵・オイルミスト・臭気物質など、工場特有の汚染物質の低減を目的としています。また、広い空間に対応できる処理風量や高い耐久性があることも、工場用空気清浄機の特長です。
それに対し、家庭用空気清浄機は、主に花粉・ホコリ・生活臭の除去を目的としています。下表に、工場用空気清浄機と家庭用空気清浄機の違いをまとめました。
| 工場用空気清浄機 | 家庭用空気清浄機 | |
| 用途 | 工場の空気中に漂う微粒子・臭気の除去 | 家庭や小規模オフィスなどの空気中に漂う微粒子・臭気の除去 |
| 対象物質 | 粉塵・オイルミスト・臭気物質など | 花粉・ホコリ・生活臭など |
| 対応空間 | 工場など | 一般家庭や小規模オフィスなど |
| 処理風量 | 比較的大きい(広い空間に対応) | 比較的小さい(狭い空間に対応) |
| 耐久性 | 工場環境での使用を想定した耐久性 | 工場用空気清浄機に比べると低い |
家庭用空気清浄機を複数台設置しても、工場で発生する粉塵に十分対応できない可能性があります。工場で空気清浄機を使用する場合は、発生する物質や空間の広さ、必要な処理風量などを踏まえ、工場用に設計された製品を検討しましょう。
◇工場用空気清浄機と集塵機・局所排気装置の違い
工場用空気清浄機と集塵機・局所排気装置は、いずれも空気環境の改善を目的として利用される設備ですが、役割が異なります。
工場用空気清浄機は、空間全体に浮遊した粉塵・ミスト・臭気物質などを循環浄化する設備です。それに対し、集塵機・局所排気装置は、発生源(研磨・切削・溶接といった作業を実施する場所)の付近で粉塵などを含む空気を吸引する設備です。
下表に、工場用空気清浄機と集塵機・局所排気装置の違いをまとめました。
| 工場用空気清浄機 | 粉塵・臭気物質などを含む空気を吸引してフィルターで粉塵などを除去し、浄化された空気を戻す設備(空間全体を循環浄化) |
| 集塵機 | 粉塵などを含む空気を吸引してフィルターなどで除去し、浄化された空気を戻す(または、サイロなどに溜める)設備(発生源付近に設置) |
| 局所排気装置 | 粉塵などを含む空気を吸引し、ダクトによって屋外に排気する設備(発生源付近に設置) |
大量の粉塵などが発生する現場では、集塵機・局所排気装置だけでは除去しきれず、周囲に拡散するケースがあります。そこで、周囲に拡散した粉塵などへの補助的な対策として、工場用空気清浄機を併用する方法があります。
工場・製造現場で発生する主な空気汚染物質
工場・製造現場で発生する主な空気汚染物質としては、粉塵・ミスト・臭気物質・VOC・微生物が挙げられます。下表に、それぞれの概要をまとめました。
| 粉塵 | 切削・研磨・溶接、粉体の投入・計量などの工程で発生する微粒子(金属の溶接などにより、固体が蒸発してから凝縮したものは「ヒューム」と呼ばれる) |
| ミスト | 金属の切削加工時に発生するオイルミスト |
| 臭気物質 VOC(Volatile Organic Compounds、揮発性有機化合物) |
塗装・洗浄・接着などの工程で発生する物質 |
| 微生物 | 外部から侵入したり工場内で増殖したりした微生物で、空気中を浮遊しているもの(カビの胞子や浮遊菌・浮遊ウイルスなど) |
粒径が小さい粉塵は、空気中に長く浮遊し、作業者が吸い込みやすい性質があります。ミストは、設備や床に付着すると滑りやすくなるほか、原材料・部品・機械などに付着して製品の品質に影響することもあるため、注意が必要です。なお、「広義の粉塵」には、ミストも含まれます。
VOCは、揮発性がある有機化合物(トルエン・キシレン・酢酸エチルなど)の総称です。VOCの多くは臭気物質でもあり、目・鼻・喉への刺激や、長期的に暴露した場合の健康への影響が懸念されます。工場外に拡散した場合、近隣住民から苦情が寄せられる可能性があります。
外部から侵入したり工場内で増殖したりした微生物が空気中を浮遊するケースもあるため、対策が必要です。空気中を漂うカビの胞子や菌などが落下し、製品に付着すると、食中毒・汚染を引き起こしかねません。
工場用空気清浄機の導入が検討される工場・製造現場の例
工場用空気清浄機の導入が検討される工場・製造現場の例は以下のとおりです。
● 研磨・溶接・レーザー加工などを実施する工場
● 塗装・印刷・コーティングなどを実施する工場
● 食品や化粧品・医薬品などを製造する工場
● 粉体原料を計量・投入する工場
それぞれの詳細を説明します。
◇研磨・溶接・レーザー加工などを実施する工場
研磨・溶接・レーザー加工などを実施する工場では、金属粉塵・ヒュームが発生します。
発生源付近では集塵機や局所排気装置による捕集が基本となりますが、周囲に拡散してしまった浮遊物質への補助的な空間対策として、工場用空気清浄機が活用されます。
◇塗装・印刷・コーティングなどを実施する工場
塗装・印刷・コーティング(フィルムのラミネート加工など)の工程では、塗料・インク・有機溶剤に由来するミストや臭気物質・VOCが発生します。
作業環境の悪化や工場外への臭気拡散リスクに対応し、空気中に漂うミスト・臭気物質を低減する方法として、工場用空気清浄機の導入を検討しましょう。
また、繊維ゴミの付着によって製品不良が発生することもあります。空間に浮遊する繊維ゴミを工場用空気清浄機で捕集すれば、不良率の低減につながります。
◇食品や化粧品・医薬品などを製造する工場
清潔な環境の維持が求められる食品や化粧品・医薬品などの製造工場では、衛生管理や異物混入防止の観点から、空気中に漂う粉塵や浮遊物などへの対策が欠かせません。
食品工場の場合、空気中を浮遊する微生物(カビの胞子や浮遊菌など)が多いと、製品に付着して食中毒を引き起こすリスクが高まります。化粧品や医薬品を製造する現場においても、わずかな量の異物が製品に付着するだけで製品不良や品質低下につながりかねません。
こうした空気中を漂う微粒子への対策として工場用空気清浄機を活用することで、工場全体の品質管理や衛生管理を補完できる可能性があります。
なお、食品工場では、厚生労働省の衛生規範などを踏まえて生菌数を測定し、基準を満たすことの確認も必要です。生菌数の標準的な計測手法は、試料液を希釈して寒天培地に分注し、培養後に出現した集落(コロニー)の数(CFU値)をカウントする方法です。CFUとは、「Colony Forming Unit」の略で、日本語では「コロニー形成単位」と訳されます。
◇粉体原料を計量・投入する工場
粉体原料を取り扱う工場では、計量したり投入したりする際に、粉塵が周囲に飛散する可能性があります。
従業員の健康を守り、製品や製造設備への混入・付着を防止するために、作業方法の見直しやゾーニングを実施することが求められます。また、呼吸用保護具の着用を徹底しなければなりません。そのほか、工場用空気清浄機を導入して工場の空気中を漂う粉塵を捕集することも有効です。
工場用空気清浄機を導入するメリット

工場用空気清浄機を導入する主なメリットは以下のとおりです。
● 作業環境が改善し、不快感の軽減が期待できる
● 臭気物質・VOCなどの拡散を抑えられる
● 異物混入や製品への付着リスクの軽減につながる
● 浮遊菌や落下菌の対策を補完できる
それぞれの詳細を説明します。
◇作業環境が改善し、不快感の軽減が期待できる
工場内で粉塵などが浮遊する状態が続くと、作業者が不快感を覚えたり、作業に集中しにくくなったりする可能性があります。また、空気環境を含む作業環境への不満が、従業員の定着に影響することも考えられます。
人手不足が深刻化するなか、従業員が働きやすい作業環境を整えることは重要です。工場用空気清浄機を導入して粉塵などを低減することで、作業者の不快感の軽減や、より働きやすい環境づくりにつながる可能性があります。
◇臭気物質・VOCなどの拡散を抑えられる
塗装・印刷・洗浄・接着などの工程で発生する臭気物質やVOCなどは、作業者の不快感や健康障害を引き起こすだけでなく、工場外への臭気拡散による近隣トラブルにつながるリスクがあります。
対象物質に対応した工場用空気清浄機を設置することで、工場内に浮遊する臭気物質などの低減が期待できます。
◇異物混入や製品への付着リスクの軽減につながる
食品や化粧品・医薬品などを製造する工場では、空気中の粉塵や繊維ゴミなどが製品に付着・混入し、品質や衛生管理に影響することがあります。例えば、フィルムなどを扱う現場では、静電気によって繊維ゴミが付着し、製品不良につながる可能性があります。
また、食品工場では、配管や設備の上部など手が届きにくい場所にホコリが堆積し、虫の発生や異物混入の原因となる場合もあります。
工場用空気清浄機で空気中を浮遊する微粒子を低減することで、製品への付着や異物混入のリスク軽減につながる可能性があります。ただし、空気清浄機だけですべてを防げるわけではないため、清掃などの対策と組み合わせることが重要です。
◇浮遊菌や落下菌の対策を補完できる
食品工場や医薬品工場などでは、空気中を漂うカビの胞子や浮遊菌(および、製品・設備などに付着する落下菌)への対策が求められることがあります。カビの胞子や浮遊菌・落下菌は、製品の品質や衛生管理に影響する可能性があるため注意が必要です。
浮遊菌の捕集に対応した工場用空気清浄機を適切に使用することで、製品や設備への付着・混入リスクの軽減につながる可能性があります。ただし、空気清浄機だけで十分とは限らないため、清掃や消毒などの対策と組み合わせることが重要です。
工場用空気清浄機を導入する際の注意点
工場用空気清浄機を導入する際は、以下に示す3つの点に注意しましょう。
● 導入・運用費用が発生する
● 集塵機や局所排気装置との併用が必要な場合がある
● 捕集対象や設置場所を事前に確認する
それぞれの詳細を説明します。
◇導入・運用費用が発生する
工場用空気清浄機を導入する際は、初期費用のほか、運用開始後に継続的に発生する費用(月々のレンタル費用や電気代など)を確認しましょう。導入には購入・レンタル・リースといった方法があり、それぞれかかる費用が異なります。
クリーンエア・スカンジナビアの工場用空気清浄機は、レンタルでの導入が基本です。導入時に本体の購入費用や設置費用は発生しませんが、レンタル費用や電気代などの運用費用が発生します(レンタル費用には半年ごとの定期メンテナンス費用が含まれます)。
◇集塵機や局所排気装置との併用が必要な場合がある
作業内容によっては、大量の粉塵や臭気物質などが発生・飛散し、工場用空気清浄機だけでは十分に対応できない場合があります。
工場用空気清浄機は、空間全体に浮遊する汚染物質を低減する補助設備です。発生物質や作業内容に応じて、集塵機・局所排気装置、換気設備、空調システムなどと組み合わせて使用する必要があります。
法令に基づく対策が必要な作業では、定められた設備を設置したうえで、工場用空気清浄機を補助的に活用してください。
◇捕集対象や設置場所を事前に確認する
導入前に、発生する汚染物質(粉塵・ミスト・臭気物質など)や設置場所、稼働時間、工場の広さ、天井の高さなどを確認しましょう。条件に適さない製品を選ぶと、期待した効果を得られない可能性があります。
工場用空気清浄機の選び方
工場用空気清浄機は、価格だけで選ぶのではなく、自社の工場に適しているかどうかをチェックすることが重要です。下表に、確認したい主な項目をまとめました。
| 項目 | 説明 |
| 捕集対象 | 自社の工場で発生する物質(粉塵・ミスト・臭気物質など)に対応しているか |
| 処理風量 | 工場の広さや天井の高さに対して十分な風量があるか |
| 設置方法 | 固定式か、移動しやすいキャスター付きか |
| 消費電力 | 長時間稼働した場合にどのくらいの電気代がかかるか |
| 運転音 | 作業に支障をきたさないか |
| メンテナンス性 | フィルター交換や清掃をスムーズに実施できるか |
| サポート体制 | 導入前に相談が可能か、設置台数の提案や保守対応を受けられるか |
特に重要なのは、捕集対象と処理風量です。捕集対象に適さないフィルターが組み込まれた工場用空気清浄機では、期待した効果を得られない可能性があります。また、工場の広さに対して処理風量が不足していると、空気の循環が不十分になりかねません。
導入する前にベンダーに相談し、各種情報(作業内容や発生物質、工場の広さ、天井の高さ、稼働時間など)を共有しましょう。
工場用空気清浄機の設置はクリーンエア・スカンジナビアに相談を
工場内に浮遊する粉塵などへの対策を検討している場合は、クリーンエア・スカンジナビアの工場用空気清浄機「QleanAir FS 70」も選択肢のひとつです。
「QleanAir FS 70」は、1台でテニスコート1面分の広さに対応できます。広さが200㎡で天井までの高さが5mの空間であれば、1時間に3回(20分おきに)エリア内のすべての空気が入れ替わる性能があります。確かなフィルターシステムで、集塵機では捕集が難しい1μm以下の浮遊粉塵までしっかり捕集することが可能です。
設置場所の課題やニーズに応じて、製品バリエーションの中から最適なフィルターや付属品を選べます。設置場所の広さや用途を踏まえて設置台数を提案できるので、ぜひご相談ください。
【クリーンエア・スカンジナビアの空気清浄機の導入事例】
◇大同至高株式会社
大同至高株式会社様は、プラスチックフィルムへの印刷・加工を強みとしています。シルクスクリーン印刷工程で使用する有機溶剤で作業者に負担がかかることや、ニオイが隣接する事務所に広がることが長年の課題でした。展示会でクリーンエア・スカンジナビアと出会い、工場用空気清浄機「QleanAir FS 70」の導入を決定していただきました。
導入後、「職場環境の改善につながっていると感じる」というお声を頂戴しております。また、必要な場所へピンポイントで移動できる可動式である点も、「現場にマッチしている」と好評です。
まとめ
工場・製造現場では、粉塵・ミスト・臭気物質・VOCなどの空気汚染物質が発生します。空気環境が悪化すると、従業員の健康リスクがあるほか、異物混入による製品不良につながりかねません。また、粉塵がエアコンや生産設備に侵入すると故障やチョコ停を引き起こすこともあるため、工場用空気清浄機を設置して空気環境を改善しましょう。
おすすめの工場用空気清浄機は、クリーンエア・スカンジナビアの「QleanAir FS 70」です。疑問点・不明点がある場合は、お気軽にお問い合わせください。
QleanAir FS 70
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