厨房の換気計算の必要性は?3つの計算方法を解説

2024.4.26 空気環境

厨房の換気計算の必要性は?3つの計算方法を解説

建築基準法により、厨房には換気設備の導入が必須です。その際、適切に換気計算を行なわないまま換気扇やダクトを付けると、換気量が不足して衛生状況が悪化するなどさまざまなリスクが生じます。

この記事では、厨房における換気計算の必要性や、3つの換気計算の方法、自身での換気計算が難しい場合に利用できる方法などについて解説します。

厨房の換気計算の必要性

建築基準法(28条第3項)では、「調理用に火を使用する設備を設けた場合には、法令で定める技術的基準にしたがって換気設備を設けなければならない」と定められています。

厨房では火を使用するため気温が上がりやすく、調理に使用する食材や油のにおいがこもりやすくなります。そのため、適度に換気しないと衛生状況が悪くなる、湿気で足もとが滑りやすくなり事故やけがにつながる、従業員の体調が悪化するなどの可能性があります。

厨房の換気では多くの場合、換気扇やダクトを付ける必要があります。しかし、換気計算をせずに換気扇やダクトを付けると、換気量が不足して室内が煙たくなる、冷房効率が下がり光熱費が上がる、ファンの風量が合わず故障につながるなどの懸念もあります。

快適な空気環境を保つためには、厨房設計における換気計算を怠らないことが肝心です。

厨房の換気計算方法は3つ



厨房の換気計算方法は、以下の3つです。

・換気回数による換気計算
・排気フードの面風速による換気計算
・燃焼消費量による換気計算

上記3つの換気計算を行ない、そのなかの最大値を採用します。ここからは、それぞれの換気計算の方法を紹介します。


◇換気回数による換気計算の方法
換気回数による換気計算は、以下の方法で行ないます。

● 風量[m3/h]= 厨房面積[m3]× 天井高さ[m]× 換気回数(40~50)[回/h]
※厨房の換気回数の目安は40~50回/hです。


◇排気フードの面風速による換気計算の方法
排気フードの面風速による換気計算は、以下の方法で行ないます。

● 風量[m3/h]= フード幅[m]× フード奥行[m]× 面風速(0.3~0.4)[m/s]× 3600
※排気フードの面風速の目安は0.3~0.4 m/sです。


◇燃焼消費量による換気計算の方法
燃焼消費量による換気計算は以下の方法で行ないます。

● 必要換気量(V)=定数(N)×理論廃ガス量(K)×燃料消費量または発熱量(Q)
V:必要換気量[m3/h]
N:換気設備により下図を参照して選択します。
K:理論廃ガス量[m3/kgまたはm3/kWh]
Q:ガス器具の燃料消費量[kg/h] または発熱量[kW]

・排気口・排気筒(排気フードなし):V=40KQ
・排気フードⅠ型:V=30KQ
・排気フードⅡ型:V=20KQ
※天井の高さがあるような厨房でない限り、多くのケースで30KQを採用します。

理論廃ガス量(K)

燃料の種類 理論廃ガス量(K)
都市ガス12A 0.93m3/kWh
都市ガス13A
都市ガス5C
都市ガス6B
ブタンエアガス
LPガス(プロパン主体)
灯油 12.1m3/kg

(参考値)ガス器具と燃料消費量
都市ガス13A ガス器具(コンロ) 発熱量
1口 4.65kW(4,000Kcal/h)
2口 7.32kW(6,300Kcal/h)
3口 8.95kW(7,700Kcal/h)

プロパンガス ガス器具(コンロ) 燃料消費量 発熱量
1口 0.301kg/h 4.20kW
2口 0.493kg/h 6.88kW
3口 0.577kg/h 8.05kW

換気計算の例

ここでは、以下の条件で換気計算を行ないます。
・厨房:面積200m2 天井高さ2.5m
・排気フード:幅1.6m 奥行2.0m 4箇所
・ガス器具:都市ガス40kW 4台


◇計算結果
換気回数による換気計算
● 風量[m3/h]= 厨房面積[m3]× 天井高さ[m]× 換気回数(40~50)[回/h]
※厨房の換気回数は40回/hを採用

200 × 2.5 × 40 = 20,000[m3/h]

排気フードの面風速による換気計算
● 風量[m3/h]= フード幅[m]× フード奥行[m]× 面風速(0.3~0.4)[m/s]× 3600
※排気フードの面風速は0.3 m/sを採用

1.6 × 2.0 × 0.3 × 3,600 × 4 = 13,824[m3/h]

燃焼消費量による換気計算
● 必要換気量(V)=定数(N)×理論廃ガス量(K)×燃料消費量または発熱量(Q)
V:必要換気量[m3/h]
N:換気設備により下記の箇条書きの内容を参照して選択します。
K:理論廃ガス量[m3/kgまたはm3/kWh]
Q:ガス器具の燃料消費量[kg/h] または発熱量[kW]

・排気口・排気筒(排気フードなし):V=40KQ
・排気フードⅠ型:V=30KQ
・排気フードⅡ型:V=20KQ
※一般的な高さの天井なため30KQを採用
※理論廃ガス量(K)は0.93m3/kWh
※燃料消費量または発熱量(Q)は都市ガス40kW

30 × 0.93 × 40 × 4 = 4,464[m3/h]

3つの換気計算で最大値を採用するため、厨房の換気量は20,000[m3/h]です。

厨房における換気計算が難しい場合は



このように厨房の換気計算は自身で行なうことが可能ですが、さまざまな事情で難しい場合には、自動計算アプリなどを使う、専門家に相談するといった方法があります。


◇自動計算アプリなどを使う
アプリやソフト、Webサイトなどを使って換気量を自動計算する方法です。換気計算を無料でできるものもあるため、必要に応じて利用してみましょう。


◇専門家に相談する
設備会社など、厨房ダクトや換気設備に詳しい専門家へ相談する方法です。こうした会社では厨房の換気計算に関する相談を受け付けているケースがあります。条件が合えばそのまま工事を任せることも可能なため、一度相談してみるのもよいでしょう。

飲食店の空気環境を良好に保つならクリーンエア・スカンジナビア

厨房の換気方法は、大きく分けて、窓の開放による換気、換気扇・ダクトなどの換気設備による換気があります。

窓の開放による換気は窓が複数あれば手軽に採用できますが、天候や気温の影響を受ける、騒音や排気ガスの問題があるなどの理由から、あまりおすすめできません。

また、換気扇やダクトなど換気設備による換気に関しては、設置する場所がないなどの事情から導入が難しい場合もあるでしょう。

そうした際には、導入が簡単で高性能なクリーンエア・スカンジナビアの空気清浄機がおすすめです。

QleanAir FS 30は、最大毎時960m3の処理風量を持ちながら、最大音量45デシベルの静音設計で、さらにコンパクトな空気清浄機です。ISOに準拠したフィルターでウイルスや各種粉塵を99.995%以上捕集するほか、においやガスを捕集できるガスフィルターも装着できます。浄化された空気は機体上部から排出されますが、排出口には複数のフィンがあり、それぞれ吹き出し方向の調整が可能です。また、機体の設置場所の変更も簡単にできます。

本製品の詳細は以下のページでご確認ください。
QleanAir FS 30

油・煙の多い厨房の換気問題を解決するなら、クリーンエア・スカンジナビアの厨房用電気集塵機、QleanAir ESPシリーズの導入を検討してみるのもよいでしょう。QleanAir ESPシリーズは、油や煙を含んだ厨房の空気を電気集塵機に通すことできれいな空気として排出します。油・煙の粒子は最大99%除去でき、ダクト内のグリスの蓄積を大幅に削減します。また、油・煙の発生量や濃度に合わせてユニットを組み合わせて設置することが可能です。

本製品の詳細は以下のページでご確認ください。
QleanAir ESPシリーズ

まとめ

厨房では火を使用するため気温が上がりやすく、調理に使用する食材や油の匂いがこもりやすいものです。適度に換気しないと湿気で衛生状況が悪くなる、足もとが滑りやすくなり事故やけがにつながる可能性があります。そうしたこともあり、厨房のような、調理用に火を使用する設備を設けた場所では、建築基準法により換気設備の設置が定められています。

厨房に換気扇やダクトなどの換気設備を導入する際には、換気回数による換気計算、排気フードの面風速による換気計算、燃焼消費量による換気計算の3つの計算を行ない、そのうちの最大値を採用しましょう。もし自身で換気計算が難しい場合は、自動計算アプリを使用する、専門家に相談するなどの対応を行ないます。

厨房においては、導入が簡単でにおいやガスを捕集できるガスフィルターも装着可能なクリーンエア・スカンジナビアの空気清浄機、QleanAir FS 30や、油・煙の粒子を最大99%除去できるクリーンエア・スカンジナビアの厨房用電気集塵機、QleanAir ESPシリーズの利用もおすすめです。ぜひこの機会にQleanAir FS 30やQleanAir ESPシリーズをご検討ください。

QleanAir FS 30
QleanAir ESPシリーズ