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2026.10.5 工場空気

食品工場の異物混入対策とは?原因や防止策を詳しく解説

異物が混入した加工食品を製造・出荷した場合、品質・安全性に問題が生じかねません。原因の調査を実施する必要があるほか、回収対応を余儀なくされるケースもあるでしょう。また、取引先や消費者からの信頼を失ったり、ブランドイメージの低下を招いたりするおそれもあります。

食品工場の管理業務に従事している方は、「どのように対策すれば、異物混入リスクを低減できるのか」とお悩みかもしれません。防止するためには、異物混入の原因を把握したうえで、従業員管理・害虫害獣対策・設備管理・検査体制・空気環境対策を組み合わせることが重要です。

この記事では、食品工場で異物混入が発生する主な原因や、異物混入を防止するための対策を詳しく解説します。食品工場で異物混入の防止に取り組んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

食品工場における異物混入防止対策の重要性

食品工場で製造した製品(加工食品)に異物(金属・プラスチック・体毛・害虫など)が混入すると、品質や安全性に問題が生じます。

製造・出荷した加工食品への異物混入が判明した場合、原因の調査や製品の回収、再発防止策の立案が必要です。多くの工数やコストが発生し、企業の経営状況に悪影響がおよぶケースもあるでしょう。

また、取引先や消費者からの信用が失墜し、企業・商品・ブランドのイメージが低下することもあるかもしれません。近年、各種SNSで異物混入に関する写真や動画が拡散されるケースもあるため、発生後の対応だけではなく、厳格な対策を講じて異物混入を未然に防ぐことが重要です。

さらに、混入した異物に病原体や有害な化学物質が付着していた場合、食中毒・健康被害につながるおそれもあります。食品工場では、衛生上の観点からも異物混入防止対策は不可欠です。後述する「HACCP」に沿った衛生管理の一環として、異物混入リスクを把握し、工程ごとに防止策を講じましょう。

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◇HACCPに沿った衛生管理でも異物混入防止対策が不可欠

HACCPとは、食品の製造工程における危害要因を分析し、重要な工程を継続的に監視する衛生管理手法です。「Hazard Analysis and Critical Control Point」の略で、「ハサップ」と発音します。国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の合同機関である「コーデックス委員会」によってガイドラインが示されています。

近年、世界各国でHACCPが取り入れられており、2021年6月以降、日本では原則としてHACCPに沿った衛生管理を実施しなければなりません。

HACCPに沿った衛生管理では、原材料の受け入れから最終製品までの段階ごとに危害要因の分析(Hazard Analysis)を実施します。危害要因の具体例としては、「異物混入」や「微生物による汚染」などが挙げられます。そのうえで、危害の防止につながる重要な工程(重要管理点、Critical Control Point)を継続的に監視・記録する仕組みです。

HACCPに沿ってリスクがある工程を洗い出して危害発生の防止に取り組み、検出・記録・改善すれば、異物混入の確率が低下するでしょう。

また、厚生労働省によって、「食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針(ガイドライン)」が策定されています。このガイドラインでも、異物混入防止措置を講じることが求められています。食品工場で衛生管理業務に携わっている方は、ぜひ参考にしてください。

食品工場における異物混入の主な原因

食品工場における異物混入の主な原因は、以下の3種類に大別されます。発生経路が異なるため、適切な対策を講じるためには、まずは原因を正確に把握しなければなりません。

1. 従業員に由来する異物混入
2. 生物(害虫・害獣など)に由来する異物混入
3. 施設・設備・器具・原材料に由来する異物混入

それぞれの詳細を説明します。

◇原因①従業員に由来する異物混入

ルールの無視や作業ミスによって、従業員の私物・体毛・爪などや、工場内に存在する作業用品・化学物質が食品に混入するケースがあります。以下は、混入する可能性がある異物の具体例です。

● ボールペン・シャープペンシルなど(の一部)
● ピアス・イヤリング・指輪・ブレスレットといった装飾品(の一部)
● 体毛(髪の毛など)や皮膚片
● 爪やネイルアート(ネイルチップやデコレーション)
● 手袋の一部(包丁でスライスした断片など)
● 消毒剤・洗剤など(調味料と混同)

上記以外にも、さまざまな物体が異物として混入することがあります。従業員由来の異物混入は、各個人の注意だけに依存すると防ぎきれません。そのため、作業場所に入場するためのルール(服装や持ち込みが可能な物品など)を明確化し、遵守するように求めましょう。

◇原因②生物(害虫・害獣など)に由来する異物混入

外部から生物が侵入しやすく、隠れやすい環境では、異物混入が発生しかねません。害虫・害獣の代表例は、ハエ・ゴキブリ・ネズミ・ハトです。食品工場内に侵入すると、卵やフン、死骸の全部または一部(毛・羽・触覚・手足など)が製品に混入する可能性があります。

壁・床・天井の隙間や排水溝・換気口・搬入口、原材料のダンボールなどは、害虫・害獣の侵入経路になりやすいため注意しましょう。

また、生ゴミや水分が残っている場所、清掃が不十分な場所、物品が多くて隠れやすい場所では、害虫・害獣が繁殖するリスクが高まります。そのほか、配管や設備の上部など、清掃の手が届きにくい場所にホコリや粉体が堆積すると、害虫の餌や隠れ場所となり、繁殖につながりかねません。

◇原因③施設・設備・器具・原材料に由来する異物混入

工場によっては、施設・設備・器具が劣化・破損しているケースがあるかもしれません。その場合、天井・壁・機械設備・調理器具から剥離した金属片・プラスチック片・木片・繊維片などが食品に混入する可能性があります。また、天井・壁・床・各種設備の清掃が不十分な場合、繊維ごみなどのホコリが混入するリスクがあるため、注意が必要です。

原材料によっては、金属片・プラスチック片・木片・繊維片・ガラス片・石・針などが含まれているケースもあります。受入検査や加工工程に不備があると、完成品に異物が混入しかねません。

食品工場における異物混入防止対策



食品工場で異物混入を防止するためには、以下に示す対策を講じなければなりません。

1. 従業員由来の異物を持ち込ませない
2. 害虫・害獣を侵入・繁殖させない
3. 施設・設備・器具・原材料を適切に管理する
4. 金属検出機・X線検査機などで異物を検出・除去する

1・2・3は原因別の発生防止策で、4は工程での対応(検出・除去)です。混入を防ぐうえでは、これらを組み合わせることが重要です。

◇①従業員由来の異物を持ち込ませない

まずは、装飾品着用や私物の持ち込みを禁止する内容や、身だしなみを整えることを求める内容を盛り込んだルール・マニュアルを策定し、従業員に遵守するよう求めましょう。

具体的には、指輪やピアス、ネックレスなどのアクセサリー類を装着した状態で業務に従事すると、落下して食品に混入する可能性があるため、装着を禁止しましょう。私物(ボールペン・クリップ・輪ゴムなど)の持ち込みも、落下・混入につながるため、禁止してください。作業時に専用の作業着・帽子・手袋などを着用するルールも、髪の毛や体毛の混入を防止するために必要です。

また、入場時には、エアシャワーや粘着シートで作業着表面に付着した髪の毛やホコリを除去する必要があります。事前に入場ルールを策定して従業員に共有してください。なお、ルールが形骸化しないよう、定期的に教育・研修を実施し、現場で実行されている状態を維持しましょう。

◇②害虫・害獣を侵入・繁殖させない

「建物内に侵入させない」「建物内で繁殖させない」という方針で対策を講じましょう。天井・壁・床の穴・ひび割れは、シーリング材・コーキング材などで塞いでください。

排水溝や換気口など、外部とつながっている部分は、金網などで侵入できない状態に加工しましょう。また、こまめに排水溝などを掃除して清潔な状態を保ち、生ゴミを放置してはいけません。作業終了後にシンクを乾燥させることも害虫・害獣の繁殖を防ぐうえで重要です。

原材料が入っているダンボールや不要物には、ゴキブリ・ネズミといった害虫・害獣が隠れている可能性があります。作業エリアへの持ち込みを禁止し、敷地内で長期間保管しないように心がけましょう。

そのほか、配管や設備の上部、天井付近などの清掃が難しい場所も定期的に点検し、ホコリや粉体が堆積しないようにご注意ください。なお、工場用空気清浄機で空気中を浮遊するホコリや粉体を捕集すれば、堆積する量が減少します。

捕獲用トラップを設置したり、ベイト剤(毒餌)で駆除したりすることも有効です。自力で実施することが困難な場合は、駆除業者に依頼することもご検討ください。

◇③施設・設備・器具・原材料を適切に管理する

施設・設備・器具が劣化・消耗していると、金属片・プラスチック片・木片・繊維片などが剥離し、混入する可能性があります。

定期的に天井・壁・床・設備・調理器具・清掃用具などを点検し、剥離しそうな部分があるかどうかを調べましょう。劣化・消耗している場合は修繕・修理するか、新しい製品に交換してください。天井・壁・設備周辺を定期的に清掃することも、ホコリ・繊維ごみの付着・落下を防止するうえで重要です。

原材料を受け取る際は、金属片・プラスチック片・木片・繊維片・ガラス片・石・針などの混入の有無を確認してください。納入業者ごとに確認項目や受け入れる基準を定め、異物が含まれている場合の報告・隔離・返品手順も明確化しましょう。

◇④金属検出機・X線検査機などで異物を検出・除去する

異物を「入れない」「持ち込ませない」対策を講じても、混入を完全に防ぐことは困難です。そのため、製造工程内で異物を検出・除去する仕組みも整える必要があります。

金属の混入対策では金属検出機、金属以外の硬質異物対策ではX線検査機などをご活用ください。製品特性や包装形態、想定される異物の種類に適した検査方法を選択することが重要です。また、感度設定や定期点検、テストピースによる確認、異常時の対応手順もルール化してください。

異物を検出した製品は、原因が確認できるまで隔離し、同一ロット・前後ロットへの影響も確認しなければなりません。検査結果や異常発生時の対応は記録し、原因分析や再発防止に役立てましょう。

異物混入が発生した場合の対応

万が一、異物混入が発生した場合は、対象製品の出荷停止や隔離、原因調査を実施しましょう。異物の種類や混入経路、対象ロット、影響範囲を確認することが重要です。必要に応じて、同一ロットや前後ロットの製品も確認し、出荷済み製品への影響を調査してください。

原因を特定できたら、設備修繕・作業ルール見直し・従業員教育・検査工程強化など、再発防止策を講じましょう。異物混入の内容によっては、自主回収や行政への報告が必要な場合もあります。事前に対応手順をマニュアル化し、発生時に迅速に判断・行動できる体制を整えておきましょう。

食品工場の管理に不可欠な5S(整理・整頓・清掃・清潔・習慣)

食品工場では、原因別の発生防止策や工程での検出・除去に加えて、以下に示す「5S」を徹底することも、異物混入を防止するうえで欠かせません。

● 整理(Seiri):不要な物体を作業場から除去する
● 整頓(Seiton):作業で用いる物品の保管場所を決めて管理し、紛失・混入を防ぐ
● 清掃(Seisou):天井・壁・床・設備・器具を清掃し、異物の発生源を減らす
● 清潔(Seiketsu):清掃後の状態を維持し、衛生的な作業環境を保つ
● 習慣(Shuukan):ルール・マニュアルに基づいた作業を習慣化する(躾)

これらを心がければ、不要物の持ち込みや設備由来の破片、ホコリ、害虫発生などが抑制され、異物混入リスクが低減します。

なお、経営者・工場長・管理職だけが把握している状態では、十分な効果を期待できません。マニュアルを作成・配布したうえで教育・研修を実施し、従業員全員に共有することが重要です。

食品工場内の浮遊粒子対策には空気清浄機も有効

食品工場内の空気中には、ホコリ・繊維ごみや浮遊菌を含む粒子などが漂っていることがあります。食品や包装材に付着すると、汚染・異物混入を引き起こしかねません。また、配管や設備の上部など、清掃の手が届きにくい場所にホコリや粉体が堆積すると、害虫の繁殖につながることがあります。

そのため、エアシャワー、ビニールシートによるゾーニング、清掃・消毒に加えて、工場用空気清浄機で空気中の粒子を捕集することも検討しましょう。空気中のホコリや粉体を捕集すれば、食品や包装材への付着だけでなく、設備上部などへの堆積が軽減されることも期待できます。

ただし、工場用空気清浄機だけで異物混入を防げるわけではありません。HACCPや設備管理、入場ルール、「5S」など、各種施策と組み合わせて総合的に対策を講じましょう。

食品工場の空気環境対策はクリーンエア・スカンジナビアに相談を

食品工場内の空気中には、微小な粒子(浮遊菌を含むホコリなど)が漂っている場合があります。工場用空気清浄機を導入して空気中の微粒子を捕集すれば、食品や包装材への付着リスク低減につながるでしょう。また、設備・配管などへの堆積量の減少も期待できます。

おすすめの工場用空気清浄機は、クリーンエア・スカンジナビアの「QleanAir FS 70」です。1台でテニスコート1面分の広さに対応できます。広さが200㎡で天井までの高さが5mの空間であれば、1時間に3回(20分おきに)エリア内のすべての空気が入れ替わる性能があります。確かなフィルターシステムで、集塵機では捕集が難しい25μm以下の浮遊粉塵までしっかり捕集することが可能です。

設置場所の課題やニーズに応じて、製品バリエーションの中から最適なフィルターや付属品を選べます。設置場所の広さや用途を踏まえて設置台数を提案できるので、お気軽にご相談ください。

【クリーンエア・スカンジナビアの空気清浄機の導入事例】

◇PLネットワークサービス株式会社
PLネットワークサービス株式会社様は、青果の追熟業務やパッケージ業務などを営んでいます。2022年秋に開催された展示会で「QleanAir FS 70」を知り、導入を決断していただきました。

導入後、浮遊粉塵量計測器や浮遊粉塵の捕集培養などで浮遊粉塵やカビの値を計測したところ、導入前と比べて大幅に減少していました。「作業場のスタッフも空気環境の改善を実感している」というお声も頂戴しております。

まとめ

食品工場では、従業員・害虫・害獣・設備・器具・原材料など、さまざまな原因で異物混入が発生する可能性があります。

異物混入を防ぐためには、HACCPに沿った衛生管理を実施することが重要です。原因別の混入防止対策のほか、金属検出機・X線検査機などによる検出・除去を実施し、「5S」を徹底してください。また、異物混入が発生した場合に備えて、出荷停止・隔離・原因調査・再発防止策の手順を整えておきましょう。

清掃の手が届きにくい場所にホコリや粉体が堆積すると、害虫の発生原因になります。定期的な清掃や点検に加えて、空気中の粒子を減らす対策も欠かせません。食品工場内の空気中に漂うホコリ・繊維ごみや浮遊菌を含む粒子への対策としては、工場用空気清浄機の設置が有効です。

おすすめの工場用空気清浄機は、クリーンエア・スカンジナビアの「QleanAir FS 70」です。不明点・疑問点がある場合は、お気軽にお問い合わせください。

QleanAir FS 70

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