粉塵被害を防ぐための予防策と粉塵発生後の対策を紹介

2023.12.26 空気環境

粉塵被害を防ぐための予防策と粉塵発生後の対策を紹介

人間は呼吸することで生命活動を維持していますが、普段から吸っている空気に何らかの有害物質が含まれている可能性もあります。特に工場や倉庫で働いている場合、職場で「粉塵(ふんじん)」が飛び交っているケースも少なくありません。

粉塵の発生は、会社に損害を与えるトラブルにも発展しかねないため、対策を検討しておくことが大切です。

今回の記事では、粉塵に関する基礎知識を踏まえつつ、粉塵被害を防ぐための予防策と粉塵発生後の対策について解説します。また、粉塵対策に効果を発揮する空気清浄機も紹介するので、ぜひご覧ください。

粉塵とは

粉塵とは、空気中を浮遊している微細な粒子状物質のことです。特定の物質を指す言葉ではなく、該当する物質の総称であり「ダスト」とも呼ばれます。

粉塵は、工場の機械を使った物体の加工、倉庫での製品の積み込みといった作業の過程で発生し、空気中に飛散してしまう可能性があります。

粉塵が発生する作業の例は、以下のとおりです。

● 金属・鉱物・木材などの切断
● 鉱物や岩石などの掘削
● 金属や鉱物などの研磨
● 金属のアーク溶接
● 鉱物や炭素原料などの破砕・粉砕
● 粉状鉱石や陶磁器などの積み込み・積み降ろし

粉塵と一口にいっても多種多様ですが、大きく分けると「無機粉塵」「有機粉塵」の2種類があります。無機粉塵は石や岩といった鉱物が砕かれた際に発生する粒子状物質、有機粉塵は木材や動物の毛といった生物由来の微粒子物質です。

このような粉塵が製品に付着あるいは混入すると、品質の低下を招きかねません。製品の評価や会社の社会的信用の低下にまでおよぶおそれがあるため、あらかじめ注意が必要です。

また、粉塵を吸い込み続けたり人の身体に粉塵が付着したりすると、健康被害が起こることもあります。粉塵による健康被害の代表例は、以下のとおりです。

病名 原因 結果
じん肺 肺内に粉塵が溜まることで、肺組織が繊維化 肺機能・呼吸機能の低下(気管支炎・肺がん・呼吸困難などに発展)
肺腫瘍 発がん性物質を含む粉塵の吸入 肺に悪性腫瘍(がん)ができる
喘息 アレルギー物質を含む粉塵の吸入 アレルギー反応による呼吸器症状が起きる
悪性中皮腫 石綿(アスベスト)の吸入 胸膜・腹膜・心膜などに悪性腫瘍(がん)ができる

粉塵被害を防ぐための予防策



工場や倉庫など粉塵が発生しやすい職場では、深刻な健康被害が発生するリスクも高まります。従業員の健康を守るためには、以下の3点に基づく予防が必要不可欠です。

● 粉塵を発生させない
● 粉塵の拡散防止
● 粉塵を吸入しない

それぞれ詳しく解説するので、きちんと押さえておきましょう。


◇粉塵を発生させない
粉塵による健康被害を防ぐためには、そもそも粉塵自体を発生させないことが大切です。粉塵の発生をゼロにすることが難しい場合にも、極力発生させないように予防策を講じる必要があります。

おもな予防策としては、作業内容の改善や原材料の変更などが挙げられます。粉塵の発生そのものを抑えることにより、健康被害のリスクも軽減されるでしょう。


◇粉塵の拡散防止
作業内容や材料の都合上、どうしても粉塵が発生してしまうケースもありますが、その際は粉塵の拡散をできる限り防ぐことが大切です。粉塵は人の動きによって飛散したり、建物の梁や窓枠に堆積したりするので、知らないうちに広がってしまうことがあります。

粉塵の拡散を防ぐためには、以下のような予防策を講じましょう。

● 工程・場所の区分:粉塵が発生するかどうかで工程・場所を分けて作業する
● 発生源の密閉:粉塵が発生する機械や設備にカバーなどを付ける
● 建物構造の見直し:粉塵が溜まりにくくなるよう、梁や窓枠などに傾斜をつける
● 間仕切りの設置:粉塵の飛散を抑えられるよう、空間を間仕切りで分ける

このような予防策で作業環境を整備すれば、粉塵の拡散を防げるだけではなく、粉塵をスムーズに廃棄できるようになります。


◇粉塵を吸入しない
粉塵が発生する作業に取り組む場合、従業員に粉塵を吸い込ませないことも重要です。

有効な予防策としては、作業の自動化・遠隔化が挙げられます。プログラムどおりに動くロボットに作業を任せたり、パソコンから遠隔操作で機械を操作したりするなど、粉塵の発生する作業を人間に直接担当させないようにすれば、健康被害のリスクを減らすことが可能です。

また、防護服、防塵用フェイスシールド、防塵マスク、ゴーグルなど、従業員に保護具を着用させることでも、粉塵の吸入を防げます。保護具に関するルールを定め、従業員に周知徹底しましょう。

粉塵が発生した場合の対策



粉塵が発生してしまった場合には、さらなる拡散や健康被害を防ぐために、以下のような対策に取り組む必要があります。

● 集塵機で吸引する
● 散水する
● 作業内容や使用する素材を見直す
● 建物全体を換気する

各対策の概要について見ていきましょう。


◇集塵機で吸引する
空間中のゴミやホコリを吸い込む集塵機(局所排気装置)を使えば、粉塵もまとめて除去できます。粉塵の発生源となる機械や設備にフードを取り付け、そこから空気を吸い込めば、粉塵の吸引が可能です。

集塵機は、フード、排気ダクト、除塵装置、ファンなど、さまざまなパーツによって構成されています。導入にあたって設置工事や配管工事が必要なケースもあるので、事前に確認しておきましょう。


◇散水する
金属などを研磨する際に水や油を注いだり、事前に粉塵防止剤を吹きかけたりすれば、粉塵の飛散を防げます。ゴミやホコリが舞い上がらないよう、道路や庭に水を撒くのと同じ原理です。

建物の解体工事など大規模な作業を行なう場合、大型散水機を用いるケースもあります。


◇作業内容や使用する素材を見直す
前述の予防策にも関連しますが、粉塵を除去して終わりではなく、粉塵自体の発生を抑えることも重要です。見直すべきポイントとしては、以下の2つが挙げられます。

● 作業内容:粉塵が発生しにくい作業手順や加工方法に変更する
● 材料や素材:製造工程において粉塵が発生しにくい材料や素材を使用する

粉塵の発生を抑制することで、従業員の健康や製品の品質への悪影響を防げます。


◇建物全体を換気する
粉塵が発生した際には、建物全体を換気することも大切です。ドアや窓を全開にしたり、換気扇を回したりするなど、外部から新鮮な空気を取り込むことで、建物内の粉塵の濃度が薄まります。

ただし、大量の粉塵や有毒性の高い粉塵が発生している場合には、それを郊外に排出してしまうことになるため、他の方法と併せて検討しましょう。

工場用現場の換気にクリーンエア・スカンジナビアの空気清浄機

製造現場や倉庫における粉塵対策のひとつとしてクリーンエア・スカンジナビアの空気清浄機「QleanAir FS 70」の導入をぜひご検討ください。
局所排気の集塵装置では捕集しづらい目に見えない、滞留時間の長い25㎛以下の粒径の浮遊粉じんをエリア全体で捕集します。

QleanAir FS 70のおもな特長は以下のとおりです。

● 階層式フィルターで粉塵をキャッチ
複数のフィルターを組み合わせることで、粉塵をしっかり捕集・除去します。0.1~0.2μmの微細な粉塵もキャッチできるため、さまざまな業種や職場で利用可能です。

● 汚れた空気を浄化
機体上部にある排気口に専用コネクターを接続すれば、浄化された空気を特定のエリアに送れるため、クリーンな空気環境を実現できます。

● 設置場所を選ばない
通常の電源があれば、どこでも設置可能です。

QleanAir FS 70の詳細については、以下のページでご確認ください。

QleanAir FS 70

まとめ

工場や倉庫といった職場においては、従業員が粉塵のリスクにさらされるケースもあります。従業員の健康被害が起こってからでは遅いため、作業内容や原材料を見直したり、高性能な集塵機や空気清浄機を導入したりして、早期に対処することが重要です。

「発生抑制」「拡散防止」「吸入防止」の3点を念頭に置いて、適切な粉塵対策を進めましょう。

QleanAir FS 70