分煙について

2019年01月07日

分煙とはどんなもの?分煙の効果やタイプを紹介

「このお店は分煙しています」とうたっている店舗に入ると、喫煙者と非喫煙者が分かれて着席させられることが多いものです。「なるほどこれが分煙か」、と思う方も多いでしょう。しかし、分煙にはさまざまな方法があり、店舗や施設によって取り入れ方が異なる場合もあります。
この記事では、「分煙」に関する正しい定義やその効果、そしていくつかある分煙のパターンについてご紹介します。

分煙とは

ひとくちに「分煙」といっても、「タバコを吸う場所と吸わない場所を区分けする」という程度で、ただ漠然としたイメージをお持ちの方も多いでしょう。ここでは、「分煙」の正しい定義について、詳しくご紹介します。

【分煙とは喫煙する場所を定め、それ以外の場所を禁煙とする方法】

喫煙する場所を決めておき、その場所以外ではタバコを吸わないようにすることが「分煙」です。ファミリーレストランやカフェなどで「喫煙席」と「禁喫煙席」が分けられていることがありますが、その状態がもっとも想像しやすい、実際におこなわれている「分煙」の事例です。

【分煙の目的とは】

分煙は、タバコを吸っていない人までタバコの煙の悪影響を受けてしまう「受動喫煙」の防止を目的としておこなわれています。また、タバコを吸わない人にとってはタバコの煙が不快に感じられる場合もあり、喫煙者と非喫煙者の双方が快適に過ごせるよう配慮するという意味合いもあります。

【分煙のはじまり】

2003年5月に「健康増進法」が初めて施行されました。その中で、受動喫煙を防ぐ努力義務が課せられたことにより、多くの店舗や施設で分煙が実施されるようになりました。

【分煙に大切なのは給気・排気による換気】

喫煙場所の空気の入れ替えは、分煙においてとても大切です。換気扇で排気だけをおこなっている喫煙場所もありますが、実はこの方法は効果的な換気につながりません。必ずガラリなどの給気口を設置し、空気を取り入れたうえで排気をおこなって、正しく空気の入れ替えをしましょう。

【煙の「上昇する」性質に着目して分煙化を】

煙は上方向に向かって立ち上っていく性質を持っています。この特徴を生かした分煙をおこなうことで、受動喫煙をさらに効果的に防止できます。たとえば、1階フロアと2階フロアで階層ごとに分煙する場合は、2階フロアを喫煙場所とすることで1階にいる人の受動喫煙が防止しやすくなるというわけです。

分煙の種類

分煙の代表的な手法には、以下の2通りが挙げられます。

【空間分煙】

喫煙する場所をあらかじめ決めておき、それ以外の場所を禁煙とする方法です。もともと喫煙席が区切られて設置されている場合は主にこの方法が採られ、喫煙する場合には終日喫煙場所のみでの喫煙が認められているケースです。

【時間分煙】

「空間分煙」は終日喫煙場所と禁煙場所を分ける方法ですが、「時間分煙」は同じ場所で時間帯によって喫煙・禁煙を変更する方法です。「禁煙タイム」を設けているオフィスや飲食店などがその代表例ですが、現在は健康増進法の改正によって完全分煙化が進んでいるため、この方法を採る施設は少なくなりつつあります。

分煙に関する問題点

2020年の「受動喫煙防止法」の完全施行を控え、公共の場での分煙化はさらに進むことが予測されています。しかし、従来の分煙の手法には問題点があると指摘する専門家もいます。

【喫煙室だけでは分煙は完璧ではない?】
日本では、喫煙室や喫煙所を設置することで分煙がおこなえるという認識が一般的になっています。しかし、WHO(世界保健機関)の見解は「タバコの煙を完全に除去し、受動喫煙被害の可能性を限りなくゼロに近づける方法を採るべき。喫煙場所と禁煙場所を区分けするだけでは、受動喫煙の防止策にはならない」としています。日本とは異なり、「分煙では受動喫煙対策として不十分」という見方であることが分かります。
日本の場合、分煙の取り組みに対しては「マナー・モラルの問題」と解釈されるケースが多く、健康被害に直結する問題であるという認識が薄いと指摘する専門家もいます。世界レベルで見ると、やはり日本の受動喫煙対策には遅れがみられると考えられるでしょう。
【居酒屋の分煙に関する問題】
2020年4月の受動喫煙防止法の完全施行により、ほとんどの飲食店が分煙化を義務付けられることになります。しかし、この法律には例外があり、厚労省の基準の場合、個人または資本金5,000万円以下の中小企業経営で客席面積100㎡以下の飲食店は標識表示で喫煙が可能とされています。したがって多くの居酒屋などは、例外条件に該当すると考えられます。この例外の取り扱いについては「受動喫煙防止の意味がない」と異論を唱える人もおり、今後見直しがされるか否かが気になるところです。
まとめ

この記事では、分煙の正しい定義とその手段をはじめ、現状の分煙化に関して指摘されている問題点などについてもご紹介しました。
飲食店の分煙化も、現段階でかなり進んでいるという印象をお持ちの方も多いのではないでしょうか。実際に例外条件に該当する可能性の高い店舗においても、自主規制のような形で喫煙所を設けて営業しているところも少なくありません。またお店を分煙化することで「時代にマッチしている」「考え方が進んでいる」と、お客様から好意的にみられるケースも増えているそうです。分煙化を検討する際には、煙の性質や換気の効率なども考慮し、効果的な分煙が実現できるようにしましょう。