「【飲食店向け】喫煙可能室の設置条件・違反リスク・分煙対策を徹底解説!」分煙対策(喫煙ブース)・空気清浄ガイド

分煙対策(喫煙ブース)・空気清浄ガイド
2026.6.9 分煙

【飲食店向け】喫煙可能室の設置条件・違反リスク・分煙対策を徹底解説!

改正健康増進法により、飲食店は原則として屋内禁煙となり、喫煙できる環境を設ける場合にも法令に沿った対応が求められるようになりました。

一方で、一定の条件を満たす飲食店では、例外として喫煙可能室の設置が認められています。ただし、喫煙可能室を設置するためには、施設条件や技術的基準を満たし、標識掲示などの複数のルールを守らなければなりません。

この記事では、飲食店での喫煙可能室の設置条件や守るべきルール、違反リスク、分煙対策の考え方をわかりやすく解説します。

飲食店における喫煙可能室とは?基本ルールを理解しよう

飲食店は、改正健康増進法により原則として屋内禁煙です。ただし、すべての店舗が一律に屋内禁煙となるわけではなく、一定の条件を満たす場合には喫煙可能な空間の設置が認められています。喫煙可能室は、その例外のひとつとして設けられた制度です。

◇喫煙可能室の定義と役割

喫煙可能室とは、改正健康増進法の経過措置として認められている喫煙スペースのひとつです。

喫煙可能室では喫煙に加えて飲食なども可能とされており、既存の小規模な飲食店の事業継続への影響に配慮して設けられています。原則屋内禁煙というルールを前提としつつ、一定の条件を満たす飲食店に限って認められる例外的な仕組みです。

◇設置できる飲食店の条件

喫煙可能室を設置できる主な対象は、既存特定飲食提供施設です。既存特定飲食提供施設の主な要件は以下の3つです。

● 2020年4月1日時点で営業している飲食店
● 資本金または出資の総額が5,000万円以下
● 客席面積が100㎡以下

上記3つの要件をすべて満たした場合に限り、既存特定飲食提供施設として喫煙可能室の設置を選択できます。

ただし、そのあと当該飲食店に何らかの状況の変更があった場合は、事業の継続性、経営主体の同一性、店舗の同一性などを踏まえて、引き続き既存の飲食店に該当するかどうかが総合的に判断されます。

なお、客席面積は店舗全体の面積ではなく、厨房・トイレ・廊下・レジ・従業員専用スペースなどを除いた客に飲食をさせる場所を指します。

喫煙可能室の設置基準と守るべきルール

喫煙可能室は、条件を満たした飲食店であれば自由に設置できるわけではなく、法令で定められた技術的基準と運用上のルールの両方を守る必要があります。それぞれを満たしていない場合は、行政指導や罰則の対象となる可能性もあるため、設置前の要件の把握が重要です。

◇技術的基準(気流・気密・換気)

喫煙可能室では、タバコの煙を室外に漏らさないための技術的基準が定められています。具体的な内容は以下のとおりです。

● 出入口で室外から室内へ流入する空気の気流が0.2m毎秒以上であること
● タバコの煙(蒸気を含む)が室外へ流出しないように壁や天井などで区画されていること
● タバコの煙が屋外または外部へ排気されること

単にスペースを区切るだけでは足りず、煙の流出防止まで含めて基準を満たす必要がある点に注意が必要です。

なお、既存特定飲食提供施設で施設全体を喫煙可能とする場合(喫煙可能店)、法律上の技術的基準は「壁や天井などによって区画されていること」のみであり、気流や排気の条件は指定されていません※。

ただし、店舗の形態や自治体独自の条例によっては別途ルールが設けられている場合もあるため、詳細は自治体の指針を必ず確認しましょう。

※出典:「健康増進法の一部を改正する法律」の施行について|厚生労働省

◇標識掲示と運用ルール

喫煙可能室では、利用者に喫煙環境を明示するための標識掲示が必要です。

店舗内に喫煙可能室を設置する際は、店頭と喫煙室入口の両方に所定の表示が求められており、喫煙可能室の設置が外から見てもわかる状態にしておかなければなりません。

また、20歳未満は客・従業員ともに喫煙エリアに立ち入れず、喫煙可能店では20歳未満の立ち入り自体ができません。喫煙可能室を設置する店舗は、広告または宣伝の際にも喫煙可能室の設置を明示する義務があるため、店舗の運用面にも注意が必要です。

喫煙可能室とほかの喫煙室との違い

喫煙可能室の制度を理解するうえでは、ほかの喫煙室との違いの把握が重要です。改正健康増進法では複数の喫煙室の区分があり、使用できるタバコの種類や飲食の可否、設置できる施設の範囲がそれぞれ異なります。各区分を比較した表は以下のとおりです。

区分 紙巻きタバコ 加熱式タバコ 飲食 設置できる施設
喫煙可能室 既存特定飲食提供施設
喫煙専用室 × 一般的な事業者が設置可能
加熱式タバコ専用喫煙室 × 一般的な事業者が設置可能
喫煙目的室 〇(主食を除く) 喫煙目的施設

※いずれの喫煙室も20歳未満は立ち入りできません。

以下では、喫煙可能室と混同しやすい喫煙専用室や加熱式タバコ専用喫煙室、喫煙目的室との違いを順に解説します。

◇喫煙専用室との違い

喫煙専用室は、紙巻きタバコを含む喫煙ができる一方で、飲食は認められていない喫煙室です。飲食店やオフィス、商業施設など幅広い施設で設置できますが、あくまで喫煙のための場所であり、喫煙可能室とは役割が異なります。

一方、喫煙可能室は既存特定飲食提供施設に限って設置が認められる喫煙室で、飲食しながら喫煙できる点が大きな違いです。

◇加熱式タバコ専用喫煙室との違い

加熱式タバコ専用喫煙室は、その名の通り加熱式タバコの使用に限定された喫煙室です。飲食は可能ですが、紙巻きタバコは吸えません。

一方、喫煙可能室では紙巻きタバコも使用できるため、喫煙できるタバコの種類が異なります。

◇喫煙目的室との違い

喫煙目的室は、喫煙する場所の提供を主な目的とする施設に設置される喫煙室です。具体的には、シガーバーやスナック、一定の条件を満たすタバコ販売店などが対象です。

喫煙目的室でも飲食は可能ですが、通常主食と認められる食事(米飯類や菓子パンを除くパン類、麺類など)の提供は原則として認められていません。

一方、喫煙可能室は一定の条件を満たす飲食店を対象としており、主食を含む飲食が可能です。

喫煙可能室の設置についてよくある違反とリスク|飲食店が注意すべきポイント



喫煙可能室は一定の条件を満たした飲食店に認められる制度ですが、標識の掲示や構造基準、届出など守るべきルールは多岐にわたります。健全に経営を続けていくためにも、正しい知識と対策が必要です。

以下では、よくある違反事例とその原因、違反時の罰則、経営への影響を解説します。

◇よくある違反事例・原因

喫煙可能室に関する違反は、標識の掲示から届出の不備まで複数の場面で起こり得ます。飲食店で想定される主な違反事例は以下のとおりです。

違反事例 内容
標識の掲示不備 喫煙可能室であることを示す標識が適切に掲示されていない
構造基準の未達 煙の流出防止措置(気流、排気設備など)が不十分
従業員対応の不備 20歳未満の立入制限措置をしていない、求人時に受動喫煙対策の明示を行っていない
届出の不備 喫煙可能室設置施設届出書が提出されていない、または内容に不備がある


例えば、厚生労働省の令和6年度「喫煙環境に関する実態調査」によると、喫煙可能な飲食店では、喫煙室へ標識を掲示している施設は約60.4%、標識を掲示していない施設は35.1%に上る結果が示されました。

違反が起こる背景には、飲食店経営者が法令を十分に理解しきれていないことに加え、例外規定の存在や施設類型の整理のわかりにくさがあると考えられます。

◇違反した場合の罰則

喫煙可能室のルール違反には、施設管理者への50万円以下の過料や行政指導、改善命令に従わない場合の施設名公表などの厳しい罰則が設けられています。

20歳未満の立入放置や標識掲示義務違反も対象となり、段階的な指導を経て法的な制裁を受ける可能性があります。

関連記事:改正健康増進法の違反で罰則を受けないために!改正によるポイントや義務付けられたことを解説

◇違反した場合に考えられる経営への影響

法的な罰則以外にも、不適切な対応は飲食店経営に影響を与える多角的なリスクをはらんでいます。

まず懸念される点が、社会的信用の失墜です。法令違反や受動喫煙トラブルなどが口コミなどで拡散されると、顧客離れを招く可能性があります。また、行政により施設名が公表されることで、営業活動などに長期間の支障が生じるおそれもあります。

さらに、内部的な人材リスクも課題です。対策の不備は、従業員の健康不安や不満にもつながります。その結果、離職率の上昇や採用難を招く可能性があります。

顧客とスタッフ双方の安全を守る環境作りを怠ると、経営面にも悪影響が及ぶおそれがあるため、適切な対策が重要です。

飲食店で喫煙環境を整える際の課題

飲食店で分煙対策を進めるうえでは、法律の遵守だけでなく、実務的なハードルがいくつも存在します。設備の導入・維持コストの確保や、自治体ごとに異なる独自条例への対応など、経営判断に直結する課題の整理が重要です。

以下では、飲食店が直面しやすい具体的な課題を解説します。

◇煙やニオイの漏れによるトラブル

喫煙可能室を設置していても、扉の開閉による気流の変化や設備のメンテナンス不足によって、タバコの煙やニオイが店内に漏れ出すリスクがあります。

飲食店において、空間全体の清潔感や快適性は顧客満足度に直結する重要な要素です。結果としてクレームの発生やリピート率の低下を招くおそれがあるため、運用の徹底が求められます。

◇設備コストと運用負担

喫煙可能室を設置する際は、法令で定められた基準を満たすための換気設備導入や区画工事など、一定の初期コストが発生します。

また、設置して終わりではなく、継続的な運用負担も考慮しなければなりません。設備の維持管理や清掃に加え、法令に基づいた適切な運用が求められます。具体的には、概ね3ヶ月に一度の気流計測の実施やその結果を記したレポートの3年間保存が推奨されています。

◇自治体ごとの条例への対応

自治体によっては、改正健康増進法に加え、独自の上乗せ規制が設けられています。喫煙室の設置可否や要件なども自治体によって異なるため、出店エリアごとの確認が必須です。

例えば、東京都では、受動喫煙防止条例により、喫煙可能室の要件に「従業員がいない」ことが加えられています。

また、大阪府では2025年4月から大阪府受動喫煙防止条例が全面施行されました。客席面積が30㎡を超える飲食店は原則屋内禁煙となり、国の基準(100㎡超)より厳しい基準で運用されています。

自治体によって細かい条件は異なるため、詳しくは出店エリアを管轄する自治体のホームページなどで確認しておきましょう。

飲食店に適した分煙対策と設備の考え方

飲食店での分煙対策では、煙やニオイの拡散を防ぎつつ、利用者に配慮した空間づくりが重要です。以下では、喫煙ブースによる空間分離とともに、換気や脱臭、メンテナンスを含めた運用を解説します。

◇喫煙ブースの活用

喫煙ブースの活用は、限られた店内のスペースを有効に使いながら、改正健康増進法の厳しい基準を効率的にクリアできる有力な手段です。

例えば、クリーンエア・スカンジナビアの「分煙キャビン(喫煙ブース)」は、入口の風速確保や高性能な脱臭フィルターを備えています。煙やニオイの漏出を物理的に遮断できるのが大きな利点です。大がかりな内装工事を必要とせず、短期間での設置が可能なユニット式のモデルも多いため、営業への影響を最小限に抑えつつ、法令に対応した分煙環境を迅速に整備できます。

◇換気・脱臭とメンテナンスの重要性

分煙環境を維持するには、喫煙ブース導入後の適切な換気・脱臭と、継続的なメンテナンスが不可欠です。高性能な設備であっても、フィルターの目詰まりや部品の劣化を放置すれば、煙やニオイを遮断する性能が十分に発揮されなくなります。

除去性能の低下を防ぐため、定期的なフィルター交換や設備の点検を計画的に行う管理体制が重要です。常に適切な状態を保つことで、非喫煙者への配慮とクリーンな店内環境を長期にわたって両立できます。

飲食店の分煙対策ならクリーンエア・スカンジナビア

クリーンエア・スカンジナビアの「分煙キャビン」は、改正健康増進法に基づく「脱煙機能付き喫煙ブース」に該当する製品です。独自のフィルタリング技術によりタバコの粒子やガス状成分をほぼ100%除去し※、厚生労働省の基準を大幅に上回るクリーンな空間を実現します。

導入にあたってのハードルの低さも魅力です。100V電源があれば場所を選ばず設置できるため、既存の店舗レイアウトを活かしたまま、高額な排気ダクトなしで分煙化が完了します。

また、導入後は、料金内で専門スタッフによる定期メンテナンスと法律要件計測、レポート作成が実施されます。飲食店での多忙な業務の手間を増やすことなく、法律要件適合環境の維持に役立ちます。

※粉塵の捕集率99.99966%(0.87〜0.11μm)スウェーデン王立研究所2004年3月26日実施
※条件によって追加パーツ等が必要になる場合がございます。

まとめ

改正健康増進法の施行に伴い、飲食店での喫煙環境を整える際には、各種基準や届出などの法的ルールに対する正確な理解と適切な対応が求められています。

喫煙可能室は、特定の条件を満たす店舗にのみ認められる制度であり、喫煙者と非喫煙者の双方に配慮した店舗環境を整えるうえで重要な仕組みです。ただし、違反があると罰則や経営上のリスクにつながる可能性もあるため、法令を踏まえた適切な運用が欠かせません。

クリーンエア・スカンジナビアでは、法令基準に対応した「分煙キャビン」を提供しており、導入後は専門スタッフによる定期点検やフィルター交換を実施しています。快適な分煙環境の整備をご検討の際は、ぜひ気軽にご相談ください。

クリーンエア・スカンジナビアの分煙機(キャビンソリューション)
お問い合わせはこちら