「カラオケボックスの喫煙ブース対策とは?設置基準や注意点を解説」分煙対策(喫煙ブース)・空気清浄ガイド

分煙対策(喫煙ブース)・空気清浄ガイド
2026.9.7 分煙

カラオケボックスの喫煙ブース対策とは?設置基準や注意点を解説

改正健康増進法の施行により、カラオケボックスの喫煙環境は大きく変わりました。かつては個室内でタバコを楽しみながら歌えるスタイルが当たり前でしたが、現在は屋内原則禁煙となり、喫煙ルームの運営には一定の基準を満たす喫煙室・喫煙ブースの設置が必要です。

個室が多いカラオケボックスには、一般的なオフィスや飲食店とは異なる検討ポイントも存在します。この記事では、カラオケボックスの法令上の位置づけや設置基準、罰則、導入メリットから、個室利用者への対応や助成金の可能性まで幅広く解説します。

カラオケボックスに求められる受動喫煙対策

カラオケボックスは、友人同士や家族連れでの利用、宴会利用など、幅広い客層が個室で長時間を過ごす施設です。喫煙者と非喫煙者が混在するグループでの利用も多いため、望まない受動喫煙を防ぎ双方が快適に利用できる環境を整えることは、集客力の維持・向上においても重要な要素といえるでしょう。

こうした背景のもと、望まない受動喫煙の防止を目的とした改正健康増進法が2020年4月に全面施行されました。この法律では、施設の種類や主な利用者層によって適用されるルールが異なります。

そのため、まず自施設がどの区分に該当するかを正しく把握しておくことが、適切な対策を講じるために重要です。

カラオケボックスは法令上「第二種施設」で原則屋内禁煙

カラオケボックスは、改正健康増進法において「第二種施設」に分類されており、原則として屋内での喫煙は禁止されています。ただし、技術的基準を満たす喫煙専用室などを設置すれば、例外的に屋内喫煙を認めることも可能です。

まずは施設区分の全体像を整理しておきましょう。

施設区分 定義 具体例 屋内での喫煙ルール
第一種施設 主に受動喫煙によって健康を損なうおそれが高い者が利用する施設 学校、児童福祉施設、病院、診療所、行政機関の庁舎など 原則敷地内禁煙
屋内喫煙は全面的に禁止
屋外喫煙は受動喫煙しないように配慮された「特定屋外喫煙場所」を設置すれば可能
第二種施設 第一種施設・喫煙目的施設以外の多数の者が利用する施設(個人の自宅やホテルの客室など、「人の居住の用に供する場所」は適用対象外) 事務所、工場、ホテル(客室以外)、飲食店、国会、裁判所、旅客運送事業船舶、鉄道、スポーツ施設など 原則屋内禁煙
ただし、技術的基準を満たす「喫煙専用室」などを設置すれば、例外的に屋内喫煙が可能
喫煙目的施設 喫煙してもらうことを主な目的とする施設(「タバコ販売店資格がある」「主食を提供していない」といった条件を満たす場合) 喫煙を主目的とするバーやスナック、店内で喫煙可能なタバコ販売店、公衆喫煙所など 屋内喫煙が可能
技術的基準を満たす「喫煙目的室」などの設置が必要


この区分を正しく理解することが、適切な喫煙環境の整備に向けた第一歩といえるでしょう。

◇改正健康増進法に違反した場合のペナルティ

改正健康増進法で定められている分煙対策(受動喫煙防止対策)などの義務に違反した場合、さまざまなペナルティを受ける可能性があります。まず、行政から指導・助言が行われ、それでも改善が見られない場合には、勧告・命令といった措置へと段階的にエスカレートしていきます。

さらに改善が認められなければ、社名を公表されたり過料が科されたりすることもあるため、義務違反は決して軽視できません。過料の金額は違反の内容によって異なりますが、最大50万円に達する場合もあります。

社会的信用を守るためにも、法律の要件をしっかりと把握し、適切な受動喫煙防止対策を講じることが重要です。

関連記事:改正健康増進法の違反で罰則を受けないために!改正によるポイントや義務付けられたことを解説

カラオケボックスに設置できる喫煙スペース

第二種施設に該当するカラオケボックスは、原則として屋内禁煙となっています。ただし、所定の要件を満たした喫煙室を設置することで、施設内での喫煙を認めることが可能です。

一般的な事業者が設置できる喫煙室は、「喫煙専用室」と「加熱式たばこ専用喫煙室」の2種類で、どちらか一方、または両方を設けることが可能です。

喫煙専用室 ● 喫煙可能(紙巻きタバコ・加熱式タバコ)
● 飲食などは認められない
● 一般的な事業者が設置可能
加熱式たばこ専用喫煙室 ● 喫煙可能(加熱式タバコのみ)
● 飲食など可能
● 一般的な事業者が設置可能(経過措置)


なお、喫煙専用室の設置要件を満たすことが難しい場合は、要件を満たす「脱煙機能付き喫煙ブース」の設置で代用できる場合があります。

関連記事:喫煙室のタイプや設置基準を解説。バーやレストランで喫煙はできる?

◇個室ではなく共用の喫煙スペースを設置するのが基本

カラオケ店で喫煙環境を整える際、各カラオケルームをそれぞれ喫煙専用室として対応しようとすると、部屋ごとに排気設備の工事が必要になり、初期費用が膨らみやすくなります。そこで現実的な対応として多く採用されているのが、フロントや共用通路など動線上の1〜数ヶ所に喫煙室や喫煙ブースを集約して設置する方法です。

この方法であれば、部屋ごとの排気工事が不要になるため、コストを抑えながら法令に沿った喫煙環境を整えられます。

ただし、利用客は喫煙のたびに一時的に部屋を離れてスペースを利用する形になるため、動線への配慮も欠かせません。喫煙スペースの場所がわかりにくかったり、移動しづらかったりすると利用者の不満につながるため、案内の工夫と設置場所の選定をあわせて検討することが重要です。

カラオケボックスに喫煙室・喫煙ブースを設置する際に守るべきルール



カラオケボックスに喫煙室・喫煙ブースを設置するには、改正健康増進法が定める技術的基準をはじめ、標識の掲示や年齢制限といった複数のルールを満たす必要があります。以下では、押さえておくべき主なルールを解説します。

◇タバコの煙の流出を防ぐ技術的基準

カラオケボックスの店内に喫煙専用室を設置する場合、原則として以下の技術的基準を全て満たす必要があります。

● 出入口で室外から室内へ流入する空気の気流が、入口の上中下3ヶ所で0.2m/s以上ある
● タバコの煙(蒸気を含む)が室内から室外に流出しないように壁・天井などで区画されている
● タバコの煙が屋外または外部に排気される

喫煙専用室を設置したら、法令に基づきおおむね3ヶ月に1回の頻度で気流の計測を実施してください。結果を記したレポートは、3年間保存することが推奨されています。良好な状態が1年以上継続している場合、測定頻度を年1回に減らすことが可能です。

既存の建築物で構造上(管理権原者の責めに帰することができない事由があって)ダクトを通じた屋外排気が困難な場合は、「脱煙機能付き喫煙ブース」の設置による代替が認められています。この場合、以下の3つの基準を全て満たすことが求められます。

● 出入口で室外から室内へ流入する空気の気流が、入口の上中下3ヶ所で0.2m/s以上ある
● 総揮発性有機化合物の除去率が95%以上ある
● 装置によって浄化され、室外に排気される空気中の浮遊粉じん量が0.015mg/㎥以下である

既存店舗を運営するカラオケボックスにとって、この代替措置は現実的な対応策のひとつとなっています。脱煙機能付き喫煙ブースの設置後も、測定やフィルター交換などを実施して適切に運用しましょう。測定方法などの詳細は、厚生労働省の公式Webサイトでご確認ください。

出典:たばこ煙の流出防止措置の効果を確認するための測定方法の例|厚生労働省
出典:脱煙機能付き喫煙ブースの性能を確認するための測定方法の例|厚生労働省

関連記事:喫煙専用室とは?設置基準や助成金受給の条件などを解説
関連記事:喫煙室のタイプや設置基準を解説。バーやレストランで喫煙はできる?

◇標識の掲示と20歳未満の立ち入り制限

喫煙可能な設備を設置した施設には、喫煙室の種類に応じた標識の掲示が義務付けられています。

標識の掲示は形式的なルールではなく、来店客や従業員が喫煙エリアを正確に認識するための重要な手段です。紛らわしい標識の掲示や標識の汚損・破損などは禁止されており、違反した場合は罰則の対象となります。

また、20歳未満の方については、来店客・従業員を問わず喫煙エリアへの立ち入りが一切禁止されています。カラオケボックスは未成年の利用も多い施設であるため、標識をわかりやすい場所に掲示することと、立ち入り制限を徹底することが特に重要です。

標識の掲示だけに頼るのではなく、子どもが誤って喫煙エリアに入り込まないよう、動線の工夫やスタッフによる積極的な声かけといった対策も実施するとよいでしょう。

カラオケボックスに喫煙室・喫煙ブースを導入するメリット

喫煙室・喫煙ブースを導入して喫煙者・非喫煙者の双方が快適に利用できる環境を整えることで、法令遵守にとどまらず、店舗運営上のさまざまなメリットが期待できます。

まず、個室が隣接するカラオケボックスでは、部屋間でのニオイ移りを防げる点が大きな利点です。適切な喫煙スペースを設けることで、タバコのニオイが隣室に流れ込むリスクを低減でき、非喫煙者の利用満足度向上にも役立ちます。

また、館内に喫煙室や喫煙ブースを設置しておけば、喫煙者が喫煙のために店外へ出る手間がなくなり、グループ全体の滞在時間や再来店意欲の維持にもつながることが期待できます。

個室で喫煙する利用者への対応方法

技術的基準を満たさない個室内での喫煙は法令違反となるため、利用開始時に喫煙ルールを明確に案内することが重要です。室内に灰皿などの器具を設置しないことはもちろん、加熱式タバコの専用ルームとして運用する場合は、その部屋が加熱式タバコ専用であり紙巻きタバコは使用できない旨を利用者に明示する必要があります。

また、20歳未満の方には、加熱式タバコ専用ルームであっても案内できないという点を、スタッフ間で徹底しておくことが求められます。法令上の義務であるため、スタッフ全員が共通認識を持っておくことが大切です。

喫煙を希望する利用客には、共用の喫煙室・喫煙ブースの場所を丁寧に案内し、スムーズに利用してもらえる動線をあらかじめ整えておくとよいでしょう。

カラオケボックスへの喫煙室設置に助成金は使える?

喫煙室の設置を検討する際、費用負担を軽減できる制度として「受動喫煙防止対策助成金」が挙げられます。ただし、この助成金の対象となるには、「既存特定飲食提供施設」であることなど、一定の要件が設けられています。

既存特定飲食提供施設とは、第二種施設のうち飲食店・喫茶店など、客に飲食をさせる営業を行う施設で、以下の3つの要件を全て満たすものを指します。

● 2020年4月1日時点で営業している飲食店
● 資本金または出資の総額が5,000万円以下
● 客席面積が100㎡以下

助成率は対象経費の3分の2(主たる業種が飲食店以外の場合は2分の1)で、上限は100万円です。

カラオケボックスは、ドリンクや軽食などの飲食サービスを提供し、飲食店営業許可を取得しているケースも多いため、上記項目をはじめとする所定の要件を満たす場合は、助成金の対象になり得ます。ただし、要件に該当するかどうかの判断は個別性が高く、一概にはいえません。

該当しそうな場合は、所轄の都道府県労働局に確認することをおすすめします。

関連記事:受動喫煙防止対策助成金とは?喫煙ブース設置で活用できる制度について解説

カラオケボックスの喫煙ブース対策はクリーンエア・スカンジナビアにご相談を

カラオケボックスで法律要件を満たした喫煙専用室の確保が難しい場合や、メンテナンスに人手を割けない場合は、クリーンエア・スカンジナビアの「分煙キャビン」がおすすめです。分煙キャビンは、改正健康増進法に基づく「脱煙機能付き喫煙ブース」に該当します。主な特長は以下のとおりです。

● 100Vのアース付き電源と空きスペースさえあれば屋内のどこにでも設置でき、喫煙専用室のように部屋を確保する必要がない
● 大規模な工事が不要で、高額な費用や長い工期をかけずに導入できる
● 定期的なメンテナンスが実施されており、いつも快適な喫煙環境を維持できる
● タバコの煙が拡散する前に捕集し、独自開発のガスフィルターによってほぼ100%除去
● 改正健康増進法に則った法律要件の測定やレポートへの対応まで一括してサポート

基本的には屋内設置を想定した仕組みですが、屋外への設置についても相談が可能です。設置のしやすさと高い除煙性能を兼ね備えており、カラオケボックスの分煙対策として幅広く活用できるでしょう。

※厳密には、粉塵の捕集率は99.99966%(0.87〜0.11μm)です(スウェーデン王立研究所が2004年3月26日に計測)。

まとめ

カラオケボックスは改正健康増進法上「第二種施設」に分類されており、喫煙専用室または加熱式たばこ専用喫煙室を設置することで、施設内での喫煙を認めることができます。ただし、個室ごとに喫煙室化を進めるとコストが膨らみやすいため、共用の喫煙ブースへ集約して設置する方法が現実的な選択肢となるでしょう。

また、飲食店営業許可を持つカラオケボックスであれば、受動喫煙防止対策助成金の対象になり得る場合があります。該当しそうな場合は、積極的に確認してみることをおすすめします。

法律要件を満たす喫煙専用室の確保が難しい場合は、クリーンエア・スカンジナビアの喫煙ブース(分煙キャビン)の導入をご検討ください。

クリーンエア・スカンジナビアの分煙機(キャビンソリューション)
お問い合わせはこちら