結婚式場の喫煙ブース対策とは?設置時のルールや注意点を解説

結婚式場には、喫煙者・非喫煙者を問わず幅広い属性のゲストが訪れます。来場者全員の快適さや満足度を守るうえでも、適切な分煙環境や喫煙ブースの整備は重要なおもてなしのひとつです。
しかし、一度全面禁煙に切り替えた施設において喫煙環境を再整備する場合や、新規開業・リニューアル時に設置を検討する場合、法令対応や設置場所の選定、煙・ニオイの漏れ防止など判断に迷うポイントも少なくありません。
この記事では、結婚式場に喫煙ブースが求められる理由をはじめ、適用される法令ルール、設置時の注意点や製品選びのポイントまで詳しく解説します。
結婚式場に喫煙ブースが必要な理由
結婚式の進行には、受付から開式までの待機時間、挙式から披露宴開始までのインターバル、お色直しの間など、複数の待ち時間が生じます。法改正に伴い施設内を全面禁煙とする式場も増えましたが、喫煙のたびに屋外へ移動しなければならない環境は、喫煙ゲストにとってストレスになりやすい側面もあります。
長時間にわたるイベントだからこそ、全面禁煙ではなく非喫煙者に配慮して喫煙できる場所を用意しておくことが重要です。
また、結婚式には子どもや妊婦、高齢者など健康への配慮が特に必要な方が参加するケースも少なくありません。適切な気流・脱煙性能を備えた喫煙ブースによって喫煙エリアを明確に区画することで、非喫煙者の受動喫煙リスクを抑えながら、喫煙ゲストの快適性も両立した質の高いおもてなしを実現できるでしょう。
関連記事:受動喫煙のリスクは?喫煙ブースで快適な環境づくりを
結婚式場には法令上「第二種施設」に該当する
結婚式場は、2020年4月に全面施行された改正健康増進法において「第二種施設」に分類されます。この区分に該当する施設は原則屋内禁煙となりますが、技術的基準を満たす「喫煙専用室」や「脱煙機能付き喫煙ブース(分煙キャビン)」などを設置すれば、経営判断によって屋内での喫煙を認めることも可能です。
また、屋外については法律による直接規制の対象外となりますが、改正健康増進法第27条に基づき、望まない受動喫煙を生じさせないための配慮義務が課されている点も押さえておく必要があります。なお、自治体の条例等によって屋外での喫煙が規制される場合もあるため、設置前に所在地のルールを確認することが重要です。
法令の全体像を理解するうえで、3つの施設区分の違いを以下の表に整理します。
| 施設区分 | 定義 | 具体例 | 屋内での喫煙ルール |
| 第一種施設 | 主に受動喫煙によって健康を損なうおそれが高い者が利用する施設 | 学校、児童福祉施設、病院、診療所、行政機関の庁舎など | 原則敷地内禁煙 屋内喫煙は全面的に禁止 屋外喫煙は受動喫煙しないように配慮された「特定屋外喫煙場所」を設置すれば可能 |
| 第二種施設 | 第一種施設・喫煙目的施設以外の多数の者が利用する施設(個人の自宅やホテルの客室など、「人の居住の用に供する場所」は適用対象外) | 事務所、工場、ホテル(客室以外)、飲食店、国会、裁判所、旅客運送事業船舶、鉄道、スポーツ施設など | 原則屋内禁煙 ただし、技術的基準を満たす「喫煙専用室」などを設置すれば、例外的に屋内喫煙が可能 |
| 喫煙目的施設 | 喫煙してもらうことを主な目的とする施設(「タバコ販売店資格がある」「主食を提供していない」といった条件を満たす場合) | 喫煙を主目的とするバーやスナック、店内で喫煙可能なタバコ販売店、公衆喫煙所など | 屋内喫煙が可能 技術的基準を満たす「喫煙目的室」などの設置が必要 |
このように、結婚式場が該当する第二種施設は、第一種施設のような「敷地内全面禁煙」ではなく、適切な設備を整えることで喫煙スペースの確保が認められています。
結婚式場に設置できる喫煙スペース

上述のとおり、結婚式場は改正健康増進法上の第二種施設に分類されるため、原則として屋内での喫煙は禁止されています。ただし、所定の要件を満たした喫煙室を設置することで、施設内での喫煙を認めることが可能です。
一般的な事業者が設置できる喫煙室は、「喫煙専用室」と「加熱式たばこ専用喫煙室」の2種類で、どちらか一方、または両方を設けることが可能です。
| 喫煙専用室 | ● 喫煙可能(紙巻きタバコ・加熱式タバコ) ● 飲食などは認められない ● 一般的な事業者が設置可能 |
| 加熱式たばこ専用喫煙室 | ● 喫煙可能(加熱式タバコのみ) ● 飲食など可能 ● 一般的な事業者が設置可能(経過措置) |
なお、喫煙専用室の設置要件を満たすことが難しい場合は、要件を満たす「脱煙機能付き喫煙ブース」の設置で代用できるケースもあります。設置要件の詳細については後述します。
関連記事:喫煙室のタイプや設置基準を解説。バーやレストランで喫煙はできる?
結婚式場に喫煙室・喫煙ブースを設置する際に守るべきルール
結婚式場に喫煙室・喫煙ブースを設置する際は、法令で定められた技術的基準や標識の掲示義務、消防法などの関連ルールを満たす必要があります。以下では、設置にあたって押さえておくべき基準を詳しく解説します。
◇タバコの煙の流出を防ぐ技術的基準
結婚式場の屋内に喫煙専用室を設置する場合、原則として以下の技術的基準を全て満たす必要があります。
● 出入口で室外から室内へ流入する空気の気流が、入口の上中下3ヶ所で0.2m/s以上ある
● タバコの煙(蒸気を含む)が室内から室外に流出しないように壁・天井などで区画されている
● タバコの煙が屋外または外部に排気される
ただし、既存の建築物で構造上(管理権原者の責めに帰することができない事由があって)ダクトを通じた屋外排気が困難な場合は、「脱煙機能付き喫煙ブース」の設置による代替が認められています。この場合、以下の3つの基準を全て満たすことが求められます。
● 出入口で室外から室内へ流入する空気の気流が、入口の上中下3ヶ所で0.2m/s以上ある
● 総揮発性有機化合物(複数の有害ガスの総称)の除去率が95%以上ある
● 装置によって浄化され、室外に排気される空気中の浮遊粉じん量が0.015mg/㎥以下である
設置後は、測定やフィルター交換などを実施して適切に運用しましょう。測定方法などの詳細は、厚生労働省の公式Webサイトでご確認ください。
出典:たばこ煙の流出防止措置の効果を確認するための測定方法の例|厚生労働省
出典:脱煙機能付き喫煙ブースの性能を確認するための測定方法の例|厚生労働省
関連記事:喫煙専用室とは?設置基準や助成金受給の条件などを解説
関連記事:喫煙室のタイプや設置基準を解説。バーやレストランで喫煙はできる?
◇標識の掲示と20歳未満の立ち入り制限
喫煙可能な設備を設置した施設には、喫煙室の種類に応じた標識の掲示が義務付けられています。また、紛らわしい標識の掲示や標識の汚損・破損なども禁止されており、これらに違反した場合は罰則の対象となる点も見落とせません。標識は常に適切な状態で維持・管理することが求められます。
さらに、20歳未満の方については、ゲスト・従業員を問わず、喫煙エリアへの立ち入りが一切禁止されています。アルバイトスタッフなど若年層の従業員が喫煙室内で作業を行うことも認められていないため、業務フローや人員配置の面でも十分な配慮が必要です。
結婚式場に適した喫煙ブースを選ぶポイント
既存の結婚式場において、建物の構造上ダクトを通じた屋外排気が困難であり、大掛かりな改修工事を伴う喫煙専用室(部屋タイプ)の設置基準を満たせない場合は、「脱煙機能付き喫煙ブース」の導入が有効な選択肢となります。
喫煙ブースは一定の設置スペースと電源さえ確保できれば導入できるため、ゲストへの配慮と法令適合を両立しやすい対策です。製品を選ぶ際は、性能・メンテナンス性・デザインの3点を確認しましょう。
◇捕集性能は優れているか
結婚式ではドレスや和装を着用するゲストが多く、煙だけでなく「タバコ特有のニオイ」にも繊細な配慮が求められます。
脱煙機能付きブースを選ぶ際は、煙の粒子だけでなくニオイ成分までしっかり除去できる高性能なフィルター構造を備えているかが重要です。法令で定められた性能基準(VOC除去率95%以上、浮遊粉じん量0.015mg/㎥以下)を確実にクリアしている製品か、事前に仕様書で確認しておくと安心です。
◇メンテナンス性は高いか
喫煙ブースのメンテナンスを怠ると、排気性能が低下して煙やニオイが漏れ出す原因になります。しかし、複雑な清掃やフィルター交換は式場スタッフの負担になりかねません。
作業が簡単で扱いやすい製品を選ぶか、定期的なフィルター交換や法律要件の性能測定まで一括で依頼できるメーカーサポート体制の有無を確認しておくことが、安定した運用のコツです。
◇式場に合ったデザインか
結婚式場はゲストが特別な日を過ごす空間であるため、喫煙ブースの見た目が会場の雰囲気を損なわないことも重要です。
ガラス面が多く開放感のあるデザインは空間を広く見せやすく、高級感のあるインテリアにも自然と調和します。機能性とデザイン性を兼ね備えた喫煙ブースを選ぶことで、式場の格式高い雰囲気を維持できるでしょう。
結婚式場へ喫煙ブースを設置する時の注意点
喫煙ブースを設置する際は、会場のレイアウトや動線にあわせた配置計画が欠かせません。以下では、式場で特に意識すべき2つの注意点を解説します。
◇挙式・披露宴会場からの距離を考慮する
喫煙スペースの位置は、移動時間とニオイ対策のバランスが重要です。会場から遠すぎると喫煙ゲストの移動に時間がかかり式の進行に響きますが、近すぎると扉の開閉時に煙が漏れ、大切なドレスや着物にニオイがついてしまうおそれがあります。
主要動線や人が集まるエリアから適度に離れた、アクセスしやすい場所を選びましょう。
また、場内アナウンスや案内表示をしっかりと整備し、ゲストが迷わず移動できる誘導体制を整えておくと、よりスムーズな式の進行に役立ちます。
◇煙やニオイが漏れにくい環境を整える
喫煙ブースを設置する場所の「空気の流れ」にも注意が必要です。喫煙ブースの近くにエアコンや換気扇があると、風の影響で出入口から煙が押し出され、外に漏れやすくなってしまいます。
設置時には業者と相談して空調の影響を受けにくい向きや位置を選び、導入後も定期的に点検を行って確実な分煙環境を維持しましょう。
結婚式場の喫煙ブース対策ならクリーンエア・スカンジナビアにご相談を
結婚式場で法律要件を満たした喫煙室を確保することが難しい場合や、メンテナンスに人手を割けない場合は、クリーンエア・スカンジナビアの「分煙キャビン」がおすすめです。主な特長は以下のとおりです。
● 100Vのアース付き電源と空きスペースさえあれば屋内のどこにでも設置でき、喫煙専用室のように部屋を確保する必要がない
● 大規模な工事が不要で、高額な費用や長い工期をかけずに導入できる
● 定期的なメンテナンスが実施されており、いつも快適な喫煙環境を維持できる
● タバコの煙が拡散する前に捕集し、独自開発のガスフィルターによってほぼ100%除去※
● 改正健康増進法に則った法律要件の測定やレポートへの対応まで一括してサポート
基本的には屋内設置を想定した仕組みですが、屋外への設置についても相談が可能です。設置のしやすさと高い除煙性能を兼ね備えており、結婚式場の分煙対策として幅広く活用できるでしょう。
※厳密には、粉塵の捕集率は99.99966%(0.87〜0.11μm)です(スウェーデン王立研究所が2004年3月26日に計測)。
まとめ
結婚式場への喫煙スペース導入は、喫煙ゲストへの配慮と非喫煙ゲストの受動喫煙防止を両立させるための重要な対策です。喫煙室・喫煙ブースを設置する場合は、改正健康増進法の技術的基準を満たすことが前提となり、設置場所の選定や煙・ニオイの漏れ対策にも十分な注意が必要になります。
また、式場の雰囲気になじむデザインや、日常的なメンテナンスのしやすさも含めて総合的に検討することで、来場者全員が快適に過ごせる環境を整えられるでしょう。
屋外排気設備を備えた喫煙専用室の確保が難しい場合は、大掛かりな工事を必要としないクリーンエア・スカンジナビアの分煙キャビンの導入をご検討ください。
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