葬儀場の喫煙ブース対策とは?設置時のルールやブースの選び方を解説

葬儀場は、高齢者から若い世代まで幅広い年齢層の参列者が一堂に集まる場です。喫煙者と非喫煙者が同じ空間を共有する時間も長いため、適切な受動喫煙防止対策は施設管理者にとって重要な取り組みといえます。
改正健康増進法により葬儀場も原則屋内禁煙の対象となっており、施設内に喫煙環境を設ける際は法令で定められた基準を正しく満たす必要があります。
この記事では、葬儀場の新規開業や施設の改修(リニューアル)を検討している事業者様に向けて、受動喫煙防止と参列者への配慮を両立する喫煙ブースの必要性や、設置時に押さえておくべきルール、製品選定のポイントを詳しく解説します。
葬儀場で喫煙ブース対策が求められる理由
葬儀場は改正健康増進法上の「第二種施設」に分類されており、法令遵守の観点はもちろん、故人を見送る厳粛な場にふさわしい環境を整えるうえでも、適切な分煙対策は欠かせない取り組みです。以下では、その具体的な理由を解説します。
◇受動喫煙対策が施設の責務となっているため
葬儀場が屋内禁煙を徹底している背景には、法律による明確な義務付けがあります。葬儀場は改正健康増進法上の「第二種施設」に分類され、2020年4月1日より原則として屋内禁煙が義務化されました。
屋内での喫煙を認める場合は、技術的基準を満たした「喫煙専用室」、または構造上ダクト工事が困難な場合の代替措置として「脱煙機能付き喫煙ブース」を設置する必要があります。
基準に適合しない運用を続けた場合には行政指導や過料の対象となるリスクもあるため、適切な対策が欠かせません。
◇喫煙者・非喫煙者の双方へ配慮する必要があるため
通夜や告別式、火葬の待ち時間は数時間に及ぶケースも多く、喫煙習慣のある参列者への配慮として、喫煙環境の整備が求められる場面は少なくありません。一方で、非喫煙者も同じ空間で長時間を過ごすため、対策が不十分だとタバコの煙やニオイによる不快感が生じやすくなります。
改正健康増進法でも「望まない受動喫煙をなくす」ことを基本方針とし、非喫煙者・喫煙者双方の立場を考慮した対策が求められています。
◇故人や参列者が安心して過ごせる環境を整えるため
葬儀場は、故人を厳かに見送る場です。喫煙スペースが整備されていない場合、指定外の場所や式場周辺で喫煙が行われてしまい、場の雰囲気や厳粛さを損なうおそれがあります。
また、葬儀には高齢者や体調を崩しやすい方も多く参列するため、一般的な施設以上に受動喫煙から利用者を守ることが強く求められます。
喫煙エリアを明確に区画・隔離することで、喫煙者と非喫煙者の双方が配慮し合えるようになり、落ち着いて故人を見送れる環境が整うでしょう。
葬儀場に喫煙室・喫煙ブースを設置する際に守るべきルール

葬儀場に喫煙室・喫煙ブースを設置する場合、法令で定められた技術的基準や標識の掲示義務を遵守することが求められます。以下では、設置にあたって押さえておくべき基準を詳しく解説します。
◇タバコの煙の流出を防ぐ技術的基準
葬儀場に喫煙専用室を設置する場合、原則として以下の技術的基準を全て満たす必要があります。
● 出入口で室外から室内へ流入する空気の気流が、入口の上中下3ヶ所で0.2m/s以上ある
● タバコの煙(蒸気を含む)が室内から室外に流出しないように壁・天井などで区画されている
● タバコの煙が屋外または外部に排気される
ただし、既存の建築物で構造上(管理権原者の責めに帰することができない事由があって)ダクトを通じた屋外排気が困難な場合は、「脱煙機能付き喫煙ブース」の設置による代替が認められています。この場合、以下の3つの基準を全て満たすことが求められます。
● 出入口で室外から室内へ流入する空気の気流が、入口の上中下3ヶ所で0.2m/s以上ある
● 総揮発性有機化合物(複数の有害ガスの総称)の除去率が95%以上ある
● 装置によって浄化され、室外に排気される空気中の浮遊粉じん量が0.015mg/㎥以下である
設置後は、測定やフィルター交換などを実施して適切に運用しましょう。測定方法などの詳細は、厚生労働省の公式Webサイトでご確認ください。
出典:たばこ煙の流出防止措置の効果を確認するための測定方法の例|厚生労働省
出典:脱煙機能付き喫煙ブースの性能を確認するための測定方法の例|厚生労働省
関連記事:喫煙専用室とは?設置基準や助成金受給の条件などを解説
関連記事:喫煙室のタイプや設置基準を解説。バーやレストランで喫煙はできる?
◇標識の掲示と20歳未満の立ち入り制限
喫煙可能な設備を設置した施設には、喫煙室・喫煙ブースの種類に応じた標識の掲示が法律で義務付けられています。紛らわしい内容の掲示や標識の汚損・破損なども禁止されており、これらに違反した場合は罰則の対象となります。
また、20歳未満の方は参列者・従業員を問わず喫煙エリアへの立ち入りが一切禁止されています。法令上の標識掲示に加えて、館内図や案内板で喫煙エリアの場所をわかりやすく誘導し、指定場所以外での喫煙を防ぐ運用も大切です。
葬儀場に設置する喫煙ブースを選ぶポイント
既存の葬儀場において、建物の構造上ダクトを通じた屋外排気が困難であり、大掛かりな改修工事を伴う喫煙専用室(部屋タイプ)の設置基準を満たせない場合は、「脱煙機能付き喫煙ブース」の導入が有効な選択肢となります。
喫煙ブースは一定の設置スペースと電源さえ確保できれば導入できるため、参列者への配慮と法令適合を両立しやすい対策です。
選定の際は、サイズ・性能・メンテナンスの3つの観点から確認することが重要です。
関連記事:屋内喫煙所の選び方は?種類や設置する際の条件も解説
◇設置スペースに適したサイズを選ぶ
厚生労働省は、喫煙者1人当たりの専有面積の目安として、立位で1.2㎡/人・座位で1.8㎡/人を示しています。葬儀場の喫煙ブースを選ぶ際は、式典の規模や同時利用人数から定員を算出し、その広さに見合ったブースを選ぶことが基本となります。
また、サイズ選定では床面積だけでなく、天井高・搬入経路・電源位置・消防設備との離隔距離も同時に確認する必要があります。スムーズな設置のために、事前に現地調査を依頼しておくと安心です。
◇脱臭性能・集煙性能を確認する
屋外への排気が困難な既存建物で脱煙機能付きブースを設置する場合、前述した技術的基準を満たす製品でなければなりません。
また、タバコの煙には粒子成分とガス成分の両方が含まれています。粒子捕集だけでなくガス成分の除去(脱臭)にもしっかり対応している仕様かどうか、事前に性能データを確認することが重要です。
◇メンテナンスしやすい製品を選ぶ
喫煙ブースを長期間快適に運用するためには、導入後のメンテナンス性も重要な選定基準です。
脱煙機能付き喫煙ブース(屋内排気型)は、定期的なフィルター交換や法律要件の性能測定が必須となります。導入を検討する際は、本体費用だけでなくフィルター交換費用や保守メンテナンス体制を含めた年間ランニングコスト全体を把握しておくことが大切です。
葬儀場の喫煙ブース対策はクリーンエア・スカンジナビアにご相談を
葬儀場で法律要件を満たした喫煙室を確保することが難しい場合や、メンテナンスに人手を割けない場合は、クリーンエア・スカンジナビアの「分煙キャビン」がおすすめです。主な特長は以下のとおりです。
● 100Vのアース付き電源と空きスペースさえあれば屋内のどこにでも設置でき、喫煙専用室のように部屋を確保する必要がない
● 大規模な工事が不要で、高額な費用や長い工期をかけずに導入できる
● 定期的なメンテナンスが実施されており、いつも快適な喫煙環境を維持できる
● タバコの煙が拡散する前に捕集し、独自開発のガスフィルターによってほぼ100%除去※
● 改正健康増進法に則った法律要件の測定やレポートへの対応まで一括してサポート
基本的には屋内設置を想定した仕組みですが、屋外への設置についても相談が可能です。設置のしやすさと高い除煙性能を兼ね備えており、葬儀場の分煙対策として幅広く活用できるでしょう。
※厳密には、粉塵の捕集率は99.99966%(0.87〜0.11μm)です(スウェーデン王立研究所が2004年3月26日に計測)。
まとめ
葬儀場の新規開業やリニューアルに伴い喫煙室や喫煙ブースを導入する場合は、設置場所にあわせたサイズや脱臭集煙性能、メンテナンス性などを事前に確認することが重要です。改正健康増進法により葬儀場も原則屋内禁煙となっているため、施設内に喫煙環境を整備する際は、法令で定められた基準に沿って計画を進める必要があります。
法律要件を満たす喫煙専用室の確保が難しい場合は、大掛かりな工事を必要としないクリーンエア・スカンジナビアの分煙キャビンの導入をご検討ください。
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