「繊維ごみなどの異物混入を防ぐ方法は?工場でできる対策を解説」分煙対策(喫煙ブース)・空気清浄ガイド

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2026.9.7 工場空気

繊維ごみなどの異物混入を防ぐ方法は?工場でできる対策を解説

工場内の空気中に繊維ごみ(繊維状異物)が漂っている状態で製品を製造していると、繊維ごみが製品に付着・混入して品質が低下する可能性があります。繊維ごみは、作業着・手袋・梱包材・段ボール・紙・人毛などから発生し、空調や人の移動によって再飛散することもあります。

特にフィルム・コーティング・シルク印刷・電子部品・精密機器などの製造現場では、わずかな異物の混入でも品質不良や信頼低下につながりかねません。

この記事では、繊維ごみの概要や製品に付着・混入した場合の影響、混入防止対策を紹介します。工場で異物混入防止対策(繊維ごみの発見・除去)に取り組んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

繊維ごみ(繊維状異物)とは

繊維ごみとは、繊維状(細長い糸状)の異物(本来製品に含まれない物体)です。「繊維状異物」とも呼称されます。特に食品・医薬品・電子部品・半導体などを製造する工場では、高い清浄度が求められるため、発生を抑止し、空気中から除去しなければなりません。主な発生源は、作業着・手袋・帽子・マスク・梱包材・梱包用段ボール・紙・清掃用具・人毛・獣毛などです。

作業着などの繊維は、摩擦・摩耗によって剥離され、周囲に放出されて空気中を漂ったり、床に落下したりすることがあります。また、段ボールや紙の搬入・開梱・裁断・摩擦などによって、細かな繊維や紙粉が発生し、空気中に飛散することもあります。発生源を特定したうえで、「持ち込み防止」「発生抑制」「空気中からの除去」を組み合わせた対策を講じましょう。

繊維ごみは比較的軽量で吸湿しやすく、静電気を帯びる場合もあり、しばしば複数の繊維状異物がまとまって「ホコリ」を形成します。一旦、床や机などに落下・付着しても、作業者や台車の通行による振動・衝撃や空調の気流などで、再び舞い上がって周囲に飛散することがあります。そのため、床・机などの清掃だけではなく、空気中に浮遊する繊維ごみへの対策も必要です。

◇繊維の種類|天然繊維・化学繊維・無機繊維

工場で繊維ごみ対策に取り組むのであれば、まずは繊維の種類を把握しましょう。繊維は、「天然繊維」「化学繊維」「無機繊維」に大別されます。下表に、各タイプの概要をまとめました。

大分類 小分類・代表例
天然繊維
(植物や動物などの天然素材から得られる繊維)
植物繊維 綿(コットン)
• 棉(わた)の種子の表皮細胞が成長したもの(主成分はセルロース)
• 吸湿性・通気性・耐洗濯性に優れている
• シワが形成されやすく、縮みやすい

• 麻(亜麻・苧麻など)の幹や茎を水に浸けて腐らせたあとに残ったもの(主成分はセルロース)
• 亜麻(あま)に由来するものはリネン(またはリンネル)、苧麻(ちょま)に由来するものはラミーとも呼ばれる
• 手触りが硬く、吸湿性があり、サラっとしている
• 弾力性に乏しく、シワが形成されやすい
動物繊維 絹(シルク)
• カイコの幼虫が繭を形成するために吐き出したもの(主成分はフィブロイン)
• しなやかで吸湿性に優れており、発色が鮮やか
• 紫外線で黄変し、汗や摩擦によって毛羽立ち・変退色が生じやすい

• 動物(ヒツジ・アルパカ・ヤギ・ウサギなど)の体毛(皮膚細胞の一部が変化したもの)に由来する繊維(主成分はケラチン)
• 原材料(動物)によって繊維の性質が異なる
• アンゴラヤギに由来する「モヘヤ」やアンゴラウサギに由来する「アンゴラ」で作られた衣服などは繊維が抜けやすい
化学繊維
(化学物質を用いて人工的に作られた繊維(人造繊維))
再生繊維
(天然原料を化学薬品で溶かし、細い穴から押し出して繊維状に再生(加工)したもの)
銅アンモニアレーヨン(キュプラ)
• 銅アンモニア法により、短い綿(リンター)から作られる繊維
• 染色性に優れており、絹に似た光沢がある
• 縮みやすい性質があり、水に濡れると強度が低下する
ビスコースレーヨン
• ビスコース法により、木材パルプから作られる繊維
• 吸湿性・染色性に優れ、光沢があり、安価
• シワが形成されやすく、水に濡れると強度が低下する
半合成繊維
(天然原料を化学薬品で溶かし、化学薬品(酢酸など)で性質を変化させてから繊維状に加工したもの)
アセテート
• 木材パルプをアセチル化して作られる繊維
• 絹に似た光沢・感触や、ある程度の吸湿性がある
• 摩擦や熱に弱い
プロミックス
• 牛乳に含まれるタンパク分子のカゼインを溶解し、アクリロニトリルと重合させて作られる繊維
• 適度な吸湿性や絹に似た暖かい感触、美しい光沢があり、染色性に優れている
• 日光に弱い
合成繊維
(石油・石炭などから合成された化学物質を高分子化して得られた樹脂を繊維状に加工したもの)
ナイロン
• アミド基で炭化水素基が結合されたものが線状に連なったポリアミド繊維(石油や石炭に由来する原材料から作られる)
• 炭素原子の結合状態によって、「ナイロン66」「ナイロン6」などに分類される
• 軽くて丈夫で、水分や摩擦に強い
• 吸水性が低く、日光やガスなどで黄変するほか、熱に弱い
アクリル
• アクリロニトリルを主成分とし、重合して作られる繊維
• 軽くて保温性が高く、耐候性・耐光性に優れ、毛に似た手触りが特長
• 毛玉が形成されやすく、汚れやすい
ポリエステル
• テレフタル酸とエチレングリコールを縮合して作られる繊維
• シワや型崩れに強く、乾きやすく、洗濯での伸縮が少ない
• 静電気が生じやすいほか、吸水性が低く、毛玉が出やすく、汚れを吸着しやすい
無機繊維
(無機物から作られた繊維)
ガラス繊維
• ガラスを繊維状に加工したもの
• 建材や産業資材などで用いられ、衣料では用いられない
金属繊維
• 金属を細長く伸ばしたもの
• ステンレス繊維は、ほかの繊維と交織して衣料に用いられるケースがある
炭素繊維
• レーヨンやアクリルなどを焼いて炭素化した繊維
• 樹脂で固めて釣竿やゴルフクラブのシャフトなどに用いられ、衣類では用いられない


工場内では、天然繊維や化学繊維に由来する繊維ごみが多く見受けられます。発生源としては、作業着・手袋・帽子・梱包材・梱包用段ボール・紙・清掃用具などが挙げられます。

繊維ごみを発見したら、まずは繊維の種類を分析し、どの備品・資材・工程から発生しているのかを特定しましょう。そのうえで、「作業着の素材変更」「備品の交換」「持ち込みルールの見直し」などの策を講じてください。

工場に漂う繊維ごみなどの異物混入が発生した場合の影響

繊維ごみなどの異物混入は、単なる見た目の問題としてではなく、品質・安全性・企業信頼に関わる問題として捉えましょう。

特にフィルム・コーティング・シルク印刷・電子部品・精密機器などの製造現場では、微量の繊維ごみの付着・混入が製品不良に直結します。例えば、フィルムやコーティング面に繊維ごみが付着すると、「表面の凹凸」「塗布むら」「外観不良」につながります。また、シルク印刷では、繊維ごみの付着によって印刷の欠け・にじみ・異物痕などが生じる場合があります。

異物混入が確認されたら、出荷停止や原因調査を実施したうえで、再発防止策を策定しなければなりません。自主回収する場合は、告知・輸送・廃棄・問い合わせ対応などに工数やコストがかかります。原因が特定できるまで、長期間、生産ラインの停止や出荷制限を余儀なくされることもあるでしょう。

また、品質問題が表面化すると、取引先や消費者から苦情・クレームが寄せられる可能性があります。近年では、異物が混入した製品の写真・動画を撮影してSNSにアップロードする消費者も散見されます。その結果、企業・ブランドのイメージが低下するかもしれません。

異物混入が発生してから対応するのではなく、「発生源対策」「作業環境管理」「空気中の浮遊異物対策」を組み合わせて、未然に防ぐことが重要です。

繊維ごみなどの異物混入を防止するための対策



工場・製造現場で繊維ごみ(繊維状異物)の混入を防止するためには、以下のような対策が考えられます。

• ゾーニングの実施や空気清浄機の設置
• 作業エリアの加湿
• 作業着の選定・管理
• 入場ルールの遵守

◇ゾーニングの実施や空気清浄機の設置

作業エリアへの繊維ごみの持ち込みや拡散を防ぐためには、ゾーニングを実施することが重要です。人・台車・資材の動線を整理し、清浄エリアと汚染されやすいエリア(異物混入リスクの高い工程)を区分しましょう。そして、「作業エリアをビニールシートで囲む」「クリーンルームやクリーンブースを設置する」といった対策を講じてください。

また、工場用空気清浄機を設置することも、空気中を浮遊する繊維ごみへの対策として有効です。工場用空気清浄機によってはクリーンルームで利用できるものもあります。清掃だけでは除去しきれない浮遊繊維を継続的に捕集できることが、工場用空気清浄機のメリットです。

◇作業エリアの加湿

乾燥した環境では静電気が発生しやすく、繊維ごみが作業着や製品に付着する可能性が高まります。そのため、水分によって影響が出ない工程では、「加湿器を設置する」「床などに水をまく」「機器を湿潤状態で稼働させる」といった対策も有効です。繊維を含むホコリや粉塵などの舞い上がりが抑制され、製品への付着・混入を防止できます。

なお、加湿を実施する際は、製品品質・設備への影響(カビ・結露発生リスクなど)を考慮し、慎重に管理しなければなりません。

◇作業着の選定・管理

作業着が静電気を帯びていると、繊維ごみが引き寄せられる可能性があります。そのため、静電気の発生を抑えられる導電性素材で作られた作業着や、繊維ごみを吸着しにくい素材で作られた作業着を選定しましょう。毛羽立ちにくい素材の作業着を採用することも有効です。帽子・マスク・手袋なども、繊維くずが発生しにくいものを選定してください。

また、破損・ほつれ・毛羽立ちがある作業着などは繊維ごみの発生源になりやすいため、着用を避け、頻度を決めて定期的に新しい作業着に交換するといいでしょう。

さらに、人毛や体毛の混入を防ぐため、作業着や帽子などの着用方法をルール化することも重要です。

◇入場ルールの遵守

入場ルールを決めても、経営者・工場長・管理者など、一部の人員だけが理解している状態では期待した効果を得られません。工場で働くすべてのスタッフが作業エリアへの入場ルールを遵守することが、繊維ごみの付着・混入を防止するうえで不可欠です。マニュアルを作成・配布し、全員に教育・研修を実施しましょう。

具体的には、作業前後の服装チェックや毛髪対策の確認手順を設けましょう。また、粘着ローラーやエアシャワーで繊維ごみを除去してから作業エリアに入場するルールを策定してください。

さらに、清浄エリアへの私物(タオル・紙類など)や不要な段ボール・梱包材などの持ち込みを禁止することも重要です。段ボールから資材を取り出す作業は、清浄エリアの外で実施する必要があります。開梱場所や搬入方法を定め、製造で用いる物品だけを持ち込むことを徹底しましょう。

そのほか、床・設備・搬送ラインに繊維ごみを堆積させないように、清掃頻度や点検ルールも明確にしてください。なお、ルールを作るだけでなく、現場で実行されているかを定期的に確認することも重要です。

繊維ごみなどの異物混入対策ならクリーンエア・スカンジナビア

繊維ごみが一旦発生すると、空気中を長時間浮遊し、清掃だけでは十分に除去できない場合があります。そのため、空気中の繊維ごみを継続的に捕集できる工場用空気清浄機を導入することも検討しましょう。

おすすめの工場用空気清浄機は、クリーンエア・スカンジナビアの「QleanAir FS 70」です。1台でテニスコート1面分の広さに対応できます。広さが200㎡で天井までの高さが5mの空間であれば、1時間に3回(20分おきに)エリア内のすべての空気が入れ替わる性能があります。

確かなフィルターシステムで、集塵機では捕集が難しい25μm以下の繊維ごみまでしっかり捕集することが可能です。なお、クリーンルーム内でもご利用いただけます。

設置場所の課題やニーズに応じて、製品バリエーションの中から最適なフィルターや付属品を選べます。設置場所の広さや用途を踏まえて設置台数を提案できるので、ぜひお気軽にご相談ください。

【クリーンエア・スカンジナビアの空気清浄機の導入事例】

ヨハン&ニストローム
ストックホルム郊外にあるヨハン&ニストローム社では、コーヒー焙煎所兼カフェ・ショップを運営しています。

原料のコーヒー豆や納入時に使用するジュート(黄麻)袋からホコリが発生し、清掃の負担が大きいことが課題でした。そこで、解決策として、クリーンエア・スカンジナビアの空気清浄機「QleanAir FS 70」を導入していただきました。導入後、「設備の状態も改善され、清掃作業の負担が軽減。何より、作業環境が格段に快適になった」というお声を頂戴しております。

まとめ

工場内の空気中には、各種繊維(天然繊維・化学繊維・無機繊維)に由来する繊維ごみ(繊維状異物)が浮遊している場合があります。繊維ごみは作業着・手袋・梱包材・梱包用段ボール・紙などから発生し、床に落下したあとも作業者の移動や空調によって再飛散することがあります。

製品への繊維ごみの付着・混入は品質低下につながるため、ゾーニングや加湿、作業着の選定・管理、入場ルールの徹底、清掃・点検といった方法を組み合わせて、異物混入対策を徹底することが重要です。

工場用空気清浄機の設置も、空気中を浮遊する繊維ごみへの対策として有効です。おすすめの工場用空気清浄機は、クリーンエア・スカンジナビアの「QleanAir FS 70」です。疑問点・不明点がある場合は、お気軽にお問い合わせください。

QleanAir FS 70

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