「禁煙化が進む理由とは?法規制や健康被害の懸念による意識の変化などを詳しく解説!」分煙対策(喫煙ブース)・空気清浄ガイド

分煙対策(喫煙ブース)・空気清浄ガイド

禁煙化が進む理由とは?法規制や健康被害の懸念による意識の変化などを詳しく解説!

2020年に改正健康増進法が全面施行されてから、禁煙化・分煙化が進んでいます。理由・背景には、法改正のほか、人々の意識の変化(健康被害の懸念)もあります。
事業活動を営むためには、法令で定められた義務を正確に把握し、着実に履行しなければなりません。加えて、人々(顧客・従業員)の意識に寄り添うことも重要です。「法令で定められているから」という受動的な姿勢を超えて、主体的・能動的に対策に取り組みましょう。

この記事では、禁煙化・分煙化が進む理由・背景を詳しく解説します。各種施設(オフィス・店舗など)の管理業務や受動喫煙防止対策・分煙対策に携わっている方は、ぜひ参考にしてください。

近年の日本社会では禁煙化・分煙化(受動喫煙防止対策)が進んでいる

2020年に改正健康増進法が全面施行されてから社会全体で禁煙化が進み、喫煙可能な施設でも分煙化(受動喫煙防止対策)が徹底されています。厚生労働省の「受動喫煙対策の現状等について」によると、飲食店や職場では、改正法の施行前後で受動喫煙する機会が顕著に減少しています。

厚生労働省が実施した「喫煙環境に関する実態調査」のデータを踏まえ、各種施設の喫煙環境を下表にまとめました。表内の数値は、2024年12月時点のものです(2025年12月に公表)。

第一種施設 ● 施設内が全面禁煙化されている:86.8%
● 施設内が全面禁煙化されていない:12.3%
● 不明:0.9%
第二種施設 ● 屋内が全面禁煙化されている:74.6%
● 屋内が全面禁煙化されていない:25.0%
● 不明:0.4%


第一種施設(子どもや患者などが利用するため、配慮が必要な施設)では、屋内喫煙を全面的に禁止しなければなりません。第二種施設(第一種施設・喫煙目的施設以外の施設)では、屋内喫煙は原則禁止です。ただし、法令の基準を満たす喫煙専用室などを設置すれば、そこで喫煙させることができます。

第一種施設でも第二種施設でも、受動喫煙を防ぐために場所などを調整・配慮した喫煙スペースを設置すれば、屋外で喫煙させることは容認されます。各施設区分の詳細は後述します。

特にレストランやカフェでは、顧客や従業員の非喫煙者に配慮して全面禁煙化している事例が増えています。

なお、上表の割合はあくまでもこれは平均値です。例えば、第二種施設の「パチンコホール」では、屋内で全面禁煙化されている割合が10.1%など、施設によって状況は異なります。

禁煙化(原則喫煙禁止)・分煙化(受動喫煙防止対策)が進む理由

禁煙化・分煙化が進む理由・背景としては、以下の3つが挙げられます。

● 改正健康増進法の施行による原則禁煙化(受動喫煙防止対策の義務化)
● 健康被害の懸念による意識の変化
● 企業による従業員・職場環境への配慮

◇改正健康増進法の施行による原則禁煙化(受動喫煙防止対策の義務化)

2020年4月1日に全面施行された改正健康増進法により、現在ではマナーではなく法的な義務として施設を禁煙化することが原則です。施設内で喫煙させるためには、適切な受動喫煙防止対策を講じる義務を履行しなければなりません。

規制対象とされる「タバコ」とはタバコ全般を意味し、紙巻タバコ・葉巻タバコ・パイプ・水タバコのほか、加熱式タバコも含まれます。加熱式タバコとは、タバコ葉やタバコ葉を用いた加工品を燃焼させず、専用機器を用いて電気的に加熱して煙を発生させるものです。

なお、電子タバコ(香料などを含む溶液を電気的に加熱し、発生させた蒸気を吸入する製品)は法令上の規制対象外です。ただし、加熱式タバコとの見た目上の区別が難しく周囲に誤解を与えるため、多くの施設ではマナーや施設利用規約により電子タバコも同様に禁止・制限されています。

関連記事:電子たばこと加熱式たばこの違いとは?仕組み・特徴と喫煙環境のポイント

タバコを吸える場所を設置する場合はルールを遵守する必要がある

改正健康増進法により、原則として、施設の禁煙化が求められています。ただし、非喫煙者(顧客・従業員)が受動喫煙しないように場所などを調整・配慮すれば、屋外に喫煙スペースを設置することが可能です。

施設の種類によっては、屋内にも喫煙可能な場所を設置できるケースがあります。設置する場合、望まない受動喫煙を防止するためのルール(後述する「技術的基準」)を遵守しなければなりません。

◇健康被害の懸念による意識の変化

健康被害の懸念によって人々の意識が変化していることも、禁煙化・分煙化が進む理由です。過去に厚生労働省が実施した「職場における受動喫煙防止対策に係る意識調査」では、以下の結果が示されています。なお、労働者に対する調査の実施時期は2014年2月、事業主に対する調査の実施時期は2015年2月です。

● 労働者に対する調査:非喫煙者の47.6%が「もっと受動喫煙防止対策を厳しくするべき」と回答
● 事業主に対する調査:職場で喫煙しない事業主の45.5%が「もっと受動喫煙防止対策を厳しくするべき(全面禁煙化のみ推奨するべき)」と回答

また、国民生活基礎調査によると、年々、喫煙率が低下しています。男性の平均喫煙率は2001年の48.4%から2025年には24.6%へ、女性も14.0%から7.3%へと半減しました。特に20代(20~29歳)の低下が顕著で、男性は55.6%から21.1%へ、女性は22.7%から6.6%へと大きく減少しています※。

出典:平成25年度職場における受動喫煙防止対策に係る意識調査|厚生労働省
出典:平成26年度職場における受動喫煙防止対策に係る意識調査|厚生労働省
出典:2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

関連記事:国別の喫煙率は?世界ランキングや日本の喫煙者割合、男女差についても解説

◇企業による従業員・職場環境への配慮

企業が顧客に対してだけではなく、従業員・職場環境に配慮していることも、社会全体で禁煙化・分煙化が進む理由です。少子高齢化により、さまざまな業界で人手不足が深刻化しています。定着率向上(離職率低下)を実現するためには、受動喫煙防止対策を講じて職場環境の改善に取り組むこともひとつの方法でしょう。

また、改正健康増進法だけではなく、労働安全衛生法などを遵守する観点からも禁煙化・分煙化は不可欠です。

改正健康増進法の禁煙・分煙(受動喫煙防止)ルール



各種施設の管理者は、改正健康増進法を踏まえて受動喫煙防止対策を講じなければなりません。喫煙可能な場所を設ける場合は、標識を設置し、20歳未満の立ち入りを禁止しましょう。屋内の喫煙可能な場所は、法令で定められている技術的基準を満たす必要があります。また、喫煙者も、非喫煙者に受動喫煙させないように周囲の状況に配慮しなければなりません。

改正健康増進法における施設区分は、「喫煙目的施設」「第一種施設」「第二種施設」の3種類です。以下では、区分ごとに規制内容を紹介します。

◇喫煙目的施設

喫煙目的施設とは、喫煙してもらうことを主な目的とする以下のような施設です。喫煙目的施設では、技術的基準を満たす「喫煙目的室」などを設置すれば、その内部での喫煙を容認することが可能です。また、飲食(主食以外)なども提供できます。

● 公衆喫煙所
● 店内で喫煙可能なタバコ販売店
● 喫煙を主目的とするバーやスナックなど(喫煙が主目的であれば、ダーツなどの娯楽サービスを提供することは可能)

「タバコ販売店資格がある」「主食を提供していない」といった条件を満たさなければなりません。主食とは、米飯類・麺類・パン類(菓子パンは除外)などです。地域や文化によって異なるため、実情に応じて判断されます。

関連記事:【改正健康増進法】喫煙を主目的とするバーやスナックの分煙問題

◇第一種施設

第一種施設とは、子どもや患者などが利用するため、配慮が必要な施設です。具体例としては、学校や児童福祉施設、病院、行政機関の庁舎などが挙げられます。改正前の健康増進法でも規制対象とされていました。

施設管理者は、原則として敷地内を禁煙化する必要があります。ただし、屋外の受動喫煙防止対策が講じられた(下記要件を満たす)場所では、喫煙スペース設置が容認されます。

● 管理権原者によって禁煙場所とは明確に区画されている
● 喫煙可能な場所である旨を記載した標識の掲示がある
● 施設の利用者が通常立ち入らない場所(建物の裏や屋上など)である

※屋外でも、改正健康増進法第27条により、望まない受動喫煙が生じないよう周囲の状況への配慮が必要です。自治体の条例等で喫煙が規制される場合もあるため、設置前に所在地のルールを確認しましょう。

屋内は、全面禁煙化しなければなりません。

◇第二種施設

第二種施設とは、喫煙目的施設・第一種施設以外の施設です。具体例としては、オフィス・店舗・工場・ホテル(客室以外)・旅客運送用事業船舶・鉄道・国会・裁判所などが挙げられます。人の居住の用に供する場所(個人の自宅やホテルの客室など)は適用対象外です。

屋外では、経営判断によって喫煙スペースを設置できます(非喫煙者が受動喫煙しないように設置場所などの調整・配慮が必要)。屋内では、原則禁煙です。ただし、室外に煙が流出しないように対策した(技術的基準を満たす)喫煙専用室などを設置すれば、内部での喫煙を認めることが可能です。喫煙専用室は、脱煙機能付き喫煙ブース(分煙キャビン)で代替できるケースもあります。

なお、一部の飲食店(既存特定飲食提供施設)には、後述する経過措置が適用されます。

既存特定飲食提供施設に対する経過措置

第二種施設で「既存特定飲食提供施設」に該当する場合は、改正健康増進法の影響を緩和するための経過措置が適用されます。既存特定飲食提供施設とは、経営規模が小さい既存飲食店で、以下の要件を満たすものです※。

● 2020年4月1日時点で営業している飲食店
● 資本金または出資の総額が5,000万円以下
● 客席面積が100㎡以下

既存特定飲食提供施設では、喫煙可能な場所である旨を掲示すれば、経営判断によって喫煙を認めることが可能です。

※自治体(東京都など)によっては、国の法律よりも厳しい独自の受動喫煙防止条例を定めている場合があります。自施設が該当するかどうかは、自治体の条例も併せてご確認ください。

屋内に喫煙可能な場所を設置する場合の技術的基準

屋内に喫煙可能な場所を設置する場合、原則として以下の技術的基準を全て満たす必要があります。なお、防災設備の設置・増設を求められることもあります。

● 出入口で室外から室内へ流入する空気の気流が、入口の上中下3ヶ所で0.2m/s以上ある
● タバコの煙(蒸気を含む)が室内から室外に流出しないように壁・天井などで区画されている
● タバコの煙が屋外または外部に排気される

ただし、既存の建築物で、構造上(管理権原者の責めに帰することができない事由があって)、ダクトを通して排気できないケースもあるでしょう。基準を満たす喫煙室の設置が困難な場合、以下に示す性能を有する脱煙機能付き喫煙ブースで代替可能です。火災報知器の設置義務は免除されるケースが多いものの、最終的な判断は所轄消防署によって異なります。

● 出入口で室外から室内へ流入する空気の気流が、入口の上中下3ヶ所で0.2m/s以上ある
● 総揮発性有機化合物の除去率が95%以上ある
● 装置によって浄化され、室外に排気される空気中の浮遊粉じん量が0.015mg/㎥以下である

設置後は、測定やフィルター交換などを実施して適切に運用しましょう。測定方法などの詳細は、厚生労働省の公式Webサイトでご確認ください。

出典:たばこ煙の流出防止措置の効果を確認するための測定方法の例|厚生労働省
出典:脱煙機能付き喫煙ブースの性能を確認するための測定方法の例|厚生労働省

関連記事:喫煙専用室とは?設置基準や助成金受給の条件などを解説
関連記事:喫煙室のタイプや設置基準を解説。バーやレストランで喫煙はできる?

従業員に対する受動喫煙防止対策も必要

顧客に対してだけではなく、従業員に対しても、受動喫煙防止対策を講じる必要があります。従業員を募集する際は、どのような受動喫煙防止対策を講じているのかを明示しましょう。また、20歳未満の従業員を喫煙可能な場所に入場させてはなりません。

そのほか、「衛生委員会」などの場を通じて従業員の意識・意見を把握したうえで推進計画を策定し、担当部署を指定して各種施策を実施しましょう。詳細は、厚生労働省の「職場における受動喫煙防止のためのガイドライン」でご確認ください。

改正健康増進法の規定に違反した場合のペナルティ

施設管理者などが改正健康増進法の義務に違反すると、行政から指導を受ける可能性があります。改善しなかった場合、勧告・命令・公表といった措置を受けたり、過料を科されたりすることがあります。過料の金額は違反の内容によって異なり、最大で50万円です。

過料は、刑事罰ではなく行政罰(秩序罰)であり、科されたことは前科として扱われません。しかし、社名などが公表・報道されると、企業のイメージ低下につながります。

クリーンエア・スカンジナビアの「分煙キャビン」で適切な受動喫煙防止対策を

施設によっては、喫煙専用室の設置が難しい場合やメンテナンスに人手を割けない場合があるかもしれません。その場合は、クリーンエア・スカンジナビアの「分煙キャビン」で分煙対策(受動喫煙防止対策)を実施し、社会の要請に応えましょう。分煙キャビンは、改正健康増進法に基づく「脱煙機能付き喫煙ブース」に該当します。主な特長は以下のとおりです。

● 100Vのアース付き電源と空きスペースさえあれば屋内のどこにでも設置でき、喫煙専用室のように部屋を確保する必要がない
● 大規模な工事が不要で、高額な費用や長い工期をかけずに導入できる
● 定期的なメンテナンスが実施されており、いつも快適な喫煙環境を維持できる
● タバコの煙が拡散する前に捕集し、独自開発のガスフィルターによってほぼ100%除去※
● 改正健康増進法に則った法律要件の測定やレポートへの対応まで一括してサポート

なお、全モデルが簡易スプリンクラーの取り付けに対応しています。また、基本的には屋内に設置するものですが、屋外への設置も相談可能なので、お気軽にお問い合わせください。

※厳密には、粉塵の捕集率は99.99966%(0.87〜0.11μm)です(スウェーデン王立研究所が2004年3月26日に計測)。

まとめ

禁煙化・分煙化が進む理由としては、改正健康増進法の施行や、人々の意識の変化が挙げられます。喫煙可能な場所を設置する場合、法令を踏まえて受動喫煙防止対策を徹底しましょう。改正健康増進法に違反すると、さまざまなペナルティを受ける可能性があります。

屋内に喫煙可能な場所を設置するためには、技術的基準を満たす喫煙室または脱煙機能付き喫煙ブースが必要です。法律要件を満たす喫煙室の確保が難しい場合は、クリーンエア・スカンジナビアの喫煙ブース(分煙キャビン)の導入をご検討ください。

クリーンエア・スカンジナビアの分煙機(キャビンソリューション)
お問い合わせはこちら