「「有料喫煙所」が増える理由とは?法人・施設が選ぶ新たな分煙スタイルと導入のポイント」分煙対策(喫煙ブース)・空気清浄ガイド

分煙対策(喫煙ブース)・空気清浄ガイド
2025.9.16 分煙

「有料喫煙所」が増える理由とは?法人・施設が選ぶ新たな分煙スタイルと導入のポイント

喫煙者にとって、喫煙は至福のひと時です。しかし、適切な分煙がなされていない場合、非喫煙者に迷惑を及ぼすおそれがあります。こうした喫煙者・非喫煙者双方にとって望まれない受動喫煙を防止するため、2020年4月から改正健康増進法が全面施行されました。

分煙はもはやマナーではなく、ルールとなっています。近年では、喫煙ブースを有料化した「有料喫煙所」を目にする機会も増えています。

本記事では、有料喫煙所が注目される理由や導入が進む施設、さらに導入のメリットや仕組みについて解説します。有料喫煙所の設置を検討している施設管理者の方は、ぜひ最後までご覧ください。

なぜいま「有料喫煙所」が注目されているのか



まずは、現在「有料喫煙所」が注目されている理由を解説します。

第一に、受動喫煙対策の強化と罰則導入が挙げられます。日本では2020年4月1日より、改正健康増進法が全面施行されました。この法律では、望まない受動喫煙を防止するために、多数の者が利用する施設内での受動喫煙対策の実施が義務化されています。また、改正健康増進法に違反した者については、罰則も科されるようになりました。

次に、無秩序な路上喫煙の増加です。公共施設や飲食店の禁煙化にともない、喫煙者が路上に集中し、ポイ捨てや近隣トラブルが問題となっています。このようなモラル低下を防ぐためにも、利用者を適切に制限・誘導できる喫煙空間を整備し、マナー意識を向上させることが求められています。

さらに、ニューノーマル時代における衛生・安全意識の高まりも背景にあります。コロナ禍以降、共有スペースの衛生管理が重視されるようになり、換気性能を備え、密集回避にもつながる喫煙ブースが注目されています。

有料喫煙所の導入が進む施設とは?



喫煙ブースに求められるニーズや課題は、施設によって異なります。ここでは、有料喫煙所の導入が進んでいる施設について、詳しく紹介します。

◇オフィスビル・シェアオフィス

オフィスビルやシェアオフィスでは、喫煙ブースがない場合、喫煙者が長時間外出してしまったり、周辺での路上喫煙によって企業イメージが低下したりすることが課題となります。

そのため、就業環境の整備と分煙対策を両立する手段として、ビル管理者が共用部に有料喫煙所を設けるケースが見られます。1テナント単位での導入は少なく、あったとしても設置費用の回収を目的としたケースに限られるのが実情です。

管理の行き届いた喫煙ブースは、職場環境の改善や企業イメージの向上につながり、リスク管理や企業戦略の一環としても有効です。

◇商業施設・パチンコ店

商業施設やパチンコ店は、不特定多数の人が集まる場所であり、喫煙者と非喫煙者が共に訪れることも少なくありません。

有料喫煙所を設置して分煙対策を行うことで、双方にとって快適な環境を提供できます。さらに、清潔で快適な有料喫煙所の存在は、喫煙者を呼び込む手段にもなります。

◇工場・物流施設

工場や物流倉庫では、燃えやすい物品を扱うことも多く、安全対策の観点から指定喫煙所以外を禁煙とするケースが一般的です。

タバコの不始末から起こる火災を防止するため、喫煙ブースは工場や倉庫に影響を与えない屋外に設置する必要があります。また、職場からのアクセスのしやすさや、天候に左右されない環境への配慮も重要です。こうした安全対策と利便性の両立を目的として、有料喫煙所の設置が進められています。

◇自治体・公共施設

自治体や公共施設は改正健康増進法上「第一種施設」に分類されており、屋内に喫煙ブースを設けることはできません。一方で、敷地内の屋外であれば、受動喫煙防止の基準を満たした特定喫煙場所を設置することは認められています。

また、設置や整備に公費を充てることについては賛否があり、自治体ごとの判断や住民の意向によって対応が分かれるのが現状です。

そのため、市民や都道府県民の意見を踏まえ、厳格かつ適切な設置が求められます。

◇サブスク契約の有料喫煙所

都心では近年、オフィスビル内にサブスク型喫煙所が登場しています。利用料は提供会社によって異なりますが、一例としては月額2,200円(平日利用のみのプラン)で、毎日利用する場合は1日約100円に相当します。

2022年9月時点で会員数は約250名に達し、そのうち約200名はビル内で働く人、残り約50名は周辺オフィスからの利用者です。

喫煙所は一度に20名が利用可能で、入退室は顔認証によって管理されています。内部には高性能エアコンが完備され、休憩用のソファも設置されるなど、快適性を重視した設計が特徴です。

有料化のメリットと導入側の狙い

有料喫煙所を導入することで得られる、設置者側のメリットを紹介します。

◇マナー・モラルの向上

整備された喫煙環境の提供は、路上喫煙やポイ捨てなどの抑止につながります。喫煙に関する規制は年々厳格化しており、将来的には有料喫煙所が主流になる可能性もあります。

マナーやモラルの一層の向上を促すという観点からも、喫煙ブースの有料化には大きなメリットがあります。

◇清掃・設置・管理コストの回収

喫煙ブースは、設置すれば終わりではなく、日常的な清掃や定期的なメンテナンスが欠かせません。維持費は設置場所や利用状況によって異なりますが、1台あたり年間で最大約60万円かかる場合があります(本体費用は別途)。

そのため、有料化によって利用料を維持管理費や初期投資の回収に充てることができます。 さらに、複数のブースを集約して管理することで、清掃コストを約1割削減できるケースもあります。

◇禁煙・節煙を後押し

日本では、タバコ価格の上昇が喫煙率の低下につながったという研究結果があります。このことから、喫煙ブースの利用料徴収も、喫煙頻度の抑制や禁煙の動機づけに寄与すると考えられています。

◇施設の価値向上・空間ブランディング

有料喫煙所は、喫煙者と非喫煙者の双方に配慮した取り組みです。利用料を徴収して清潔かつ適切に管理された喫煙ブースを維持できれば、施設全体の印象向上につながり、企業ブランディングにも寄与します。

有料喫煙所の導入形態と仕組み

有料喫煙所の導入に際しては、施設環境や運用体制に応じた仕組み選びが重要です。

◇課金方法の種類

カード決済や電子マネー、コード決済など、用途や導入規模に応じて柔軟に選択できます。

◇ブースのタイプ別特徴

有料喫煙所のブースは、おもに「完全密閉型(閉鎖型)」と「開放型」の2つに分類されます。

完全密閉型は屋根や壁で囲われ、高性能フィルターや換気装置を備えており、煙や臭いの外部漏れ防止に優れます。室内設置でも空気環境への影響を最小限に抑えられますが、コロナ禍では密閉・密集・密接になりやすい課題もありました。

開放型は壁や天井がなく、出入口も開放された設計で、設置の自由度が高く初期費用やランニングコストを抑えられます。ただし、煙の遮断性能は密閉型に劣り、天候の影響を受けやすい点がデメリットです。

採用するタイプは、施設の構造や利用人数、導入目的(衛生・防煙・利便性など)を踏まえて選定します。

◇管理方式の選択肢

喫煙ブースの管理方法は、スタッフや警備員が巡回する有人管理と、スマートロックやスマートキーで入退室を管理する無人管理があります。近年は、人感センサーで利用人数を可視化し、パソコンやスマートフォンから確認できるシステムも普及しています。

有料喫煙所を導入するならクリーンエア・スカンジナビア



クリーンエア・スカンジナビアでは、「分煙キャビン」を通して優れた空気清浄ソリューションを提供しています。当社の分煙キャビンは、大がかりな設置工事も不要で、一般的な100V電源があれば、基本的にどこでも手軽に設置が可能です。

搭載された高性能フィルターは粉塵捕集率が高く、タバコの煙や臭いをしっかり除去します。スライドドアを付けることで密閉型としての利用もでき、煙の流出をさらに抑えることが可能です。

また、クリーンエア・スカンジナビアでは、分煙キャビン以外にも「灰・吸い殻処分機」や「空気清浄機」を提供しています。これらを組み合わせることで、有料喫煙所や利用制限をかけた専用スペースでの喫煙ブース運用も実現できます。

さらに、専門スタッフによる定期メンテナンスや法律要件の計測、レポート作成が行われるため、日常管理の負担を大幅に軽減できます。

参考として、「株式会社三井不動産ホテルマネジメント」の導入事例を紹介します。

ホテル ザ セレスティン東京芝」では、ホテルロビーに「QleanAir SF6000」を1 台、バッグヤードに「QleanAir SF4000」を1台導入しています。

以前は、屋外喫煙の利用客に対して簡易的な灰皿を設置していたため、そのたびにスタッフが吸い殻の処理や清掃を行う必要がありました。クリーンエア・スカンジナビアの分煙キャビン導入後は、清掃担当者がキャビン内を軽く拭き掃除するだけで済むようになり、業務負担の軽減につながっています。

喫煙所のご利用は、宿泊者やカフェ&バーラウンジ、レストランをご利用のお客様に限られております。ルームキーのご提示、またはスタッフへの声がけによりご利用いただけます。このように、利用者を限定できる仕組みと組み合わせることで、管理負担を抑えつつ安心・安全な運営が可能です。

さらに、高い空気清浄効果により煙が外部へ漏れず、衣類や髪の毛への臭い移りも防止できます。これらの優れた性能は、お客様からも非常に高く評価されています。



まとめ

オフィスや商業施設などを管理する立場にとって、分煙対策はもはやマナーではなく遵守すべきルールとなっています。

なかでも喫煙ブースは、喫煙者・非喫煙者双方が快適に過ごせるよう、清潔さや快適性が求められます。近年では、利用料を徴収することでマナーやモラルの向上を促し、清掃・管理費の回収にもつなげられる有料喫煙所が注目を集めています。

クリーンエア・スカンジナビアでは、革新的な分煙対策技術を採用した「分煙キャビン」を提供しています。導入をご検討の方は、ぜひ一度お問い合わせください。