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2019年03月29日

【2019年最新版】改正健康増進法の改正点について

これまでも適宜改正がおこなわれてきた健康増進法ですが、2019年・2020年に日本国内で大型国際スポーツイベントが相次いで開催されることを契機として、平成30年(2018年)に大幅な改正が実施されました。この改正では、店舗や公共施設における受動喫煙の防止がさらに徹底されることになります。
この記事では、2019年現在の改正健康増進法における改正点をくわしくご紹介します。店舗や施設の経営・運営にかかわっている方はすでにご存知かもしれませんが、今一度基本情報をおさらいしましょう。

健康増進法の改正の趣旨(考え方)について
・「望まない受動喫煙」をなくす

受動喫煙の健康への悪影響や、喫煙者の絶対数等をともに考慮し、室内で受動喫煙を避けたいと考えている人が望んでいないのに受動喫煙の影響を受けることがないよう、「望まない受動喫煙」をなくす取り組みをおこないます。

・受動喫煙による健康影響が大きいとされる、子どもや患者などに特に配慮

児童をはじめとする未成年や、患者などは特に受動喫煙による悪影響を受けやすいため、子どもや患者が多く集まる施設や屋外で、より受動喫煙対策を重点的におこないます。

・施設の種類や場所ごとに対策を実施する

「望まない受動喫煙」をなくすという考え方を基本とし、施設の類型・場所ごとに、それぞれ異なる利用者の特徴や、受動喫煙が周囲にもたらす悪影響の度合いなどに応じて、禁煙もしくは喫煙可能箇所を限定的にすることを実施し、それらに関する掲示を義務付けるなどの対策を採ります。
既存の飲食店のなかでも小規模な店舗については、事業を継続するため必要な措置をとります。

健康増進法の改正の概要

健康増進法の改正の趣旨(考え方)について

・国及び地方公共団体の責務など

国や地方公共団体は、「望まない受動喫煙」を避けるため、総合的で効果的な防止策を進めていくよう努めます。

・多数の者が利用する施設等における喫煙の禁止など

多くの人が利用する施設では、その種類によって一定の場所以外での喫煙を禁止します。

【原則屋内禁煙となる場所】

  • A.学校、病院、児童福祉施設、行政機関、旅客運送事業自動車、航空機:敷地内では禁煙となります。
  • B.上記以外の多くの人が集まる施設、旅客運送事業船舶、鉄道:喫煙専用室(喫煙のみの利用)を除き、原則禁煙となります。

【経過措置が実施される場所】

  • ・上記のBにあてはまる施設のうち、個人または中小企業が経営する飲食店(資本金5,000万円以下で、客席面積100㎡以下):標識の指示により喫煙可とする
  • ・上記のBの施設内での加熱式たばこによる喫煙:原則屋内禁煙だが、喫煙専用室(飲食等も可)内で喫煙可
・施設等の管理権原者等の責務等
  • 1:施設の管理権原者は、喫煙禁止場所に喫煙器具や灰皿などの設備を設置してはいけない。
  • 2:都道府県知事は、施設の管理権原者等が1に違反している場合は、是正のため勧告・命令をおこなえる。
・その他
  • 1.改正健康増進法の規定に違反した者には罰則規定が設けられる
  • 2.従業員を雇う場合は、従業員の望まない受動喫煙を防止するために適切な措置をとるよう努める必要がある
  • 3.法律の施行から5年後に、規定の施行の状況について検討を加え、必要であればその結果に基づき必要措置を講ずる。
健康増進法の施行スケジュールについて

健康増進法の施行期日は、以下のとおりとなっています。

  • ・2019年1月24日【一部施行①】喫煙する際の周囲の状況への配慮義務
  • ・2019年7月1日【一部施行②】原則敷地内禁煙(学校、病院、児童福祉施設等、行政機関)
  • ・2020年4月1日【全面施行】原則屋内禁煙

2020年の全面施行まで、期日もあとわずかとなっています。該当する施設で未実施の場合は、早めに設備を整えて全面施行に備えましょう。

事業者分類別、屋内での喫煙に必要となる各種喫煙室
  • ・喫煙専用室:喫煙のみがおこなえる喫煙室です。
  • ・加熱式たばこ専用喫煙室:加熱式たばこに限り、飲食などをしながら喫煙できます。
  • ・喫煙可能室:飲食などをしながら喫煙することができます。

なお、喫煙をおもな目的とするバーやスナック、店内での喫煙ができるたばこ店、講習喫煙所においては室内での喫煙ができます。

また、喫煙可能箇所においては、以下の要件が課されます。

  • 1.喫煙できる場所であることを示す標識の掲示が義務付けられます。
  • 2.客・従業員のいずれも、20歳未満の方は立ち入れません。
すでに始まっている健康増進法のさまざまな取り組み

健康増進法の改正にともない、多くの事業主がスムーズに受動喫煙防止措置を実施できるよう、すでに多くの取り組みがおこなわれています。

・財政支援
中小企業事業主による受動喫煙防止対策実施のため、一定の基準を満たす喫煙室などの設置にかかる工費、設備費、備品費、機械装置費などの経費に対する助成制度「受動喫煙防止対策助成金」が設けられています。
まとめ

この記事では、2018年の改正健康増進法について、おもな改正点をご紹介しました。2020年4月の全面施行を控え、飲食店などの禁煙化・分煙化が活発に進みつつある状況です。受動喫煙を防止し、喫煙しない人もする人も同様に快適になるよう早期の対策を検討・実施していきましょう。