「喫煙ブースを選ぶ時のポイントとは?導入前に知っておくべき注意点も解説」分煙対策(喫煙ブース)・空気清浄ガイド

分煙対策(喫煙ブース)・空気清浄ガイド
2025.6.2 喫煙問題

喫煙ブースを選ぶ時のポイントとは?導入前に知っておくべき注意点も解説

店舗やオフィスに喫煙スペースを設ける場合、省スペースで設置場所を選ばない「喫煙ブース」がおすすめです。ただし、喫煙ブースと一口にいっても種類が多く、それぞれ性能や提供方法が異なるので、目的や希望に合ったブースを選ぶことが重要です。

この記事では、喫煙ブースの基礎知識や選ぶ時のポイント、法令基準を満たすために知っておきたい注意点について解説します。また、喫煙ブースの導入事例も紹介するので、ぜひご一読ください。

喫煙ブースとは?



「喫煙ブース」は名前のとおり、タバコを吸う場所として用いる設置型のブースです。喫煙室のように一部屋分のスペースを使う必要はなく、建物の入口付近や廊下などの省スペースに設置できます。

喫煙ブースは排気方法によって「屋内排気型」と「屋外排気型」に分類されます。

屋内排気型 タバコの煙を喫煙ブース内蔵の洗浄装置で浄化し、屋内で空気を循環させる。ダクトや内装の工事は不要なので、設置のハードルが低い。
屋外排気型 喫煙ブースをダクトに接続し、ファンや排気設備でタバコの煙を屋外に排気する。ダクト接続工事などが必要なので、設置のハードルが高い。

喫煙ブースを選ぶ時のポイントとは?



喫煙ブースを選ぶ際は、集煙性能や設置のしやすさ、メンテナンスコスト、法令基準への適合、静音性、導入形態(買い切り・レンタル)などを考慮することが大切です。それぞれのポイントを解説します。

◇①捕集性能

喫煙ブースのフィルターの捕集性能(煙の捕集率)は、フィルターの種類や技術によって異なります。
捕集性能が高いほど、喫煙によって発生する煙やニオイを迅速かつ効率的に除去できるため、空気環境の改善に大きく貢献します。

クリーンエア・スカンジナビアの喫煙ブース「分煙キャビン」は、高性能の粒子フィルター・ガスフィルターを搭載しています。

今まで捕集困難とされてきた有害なタバコ粒子をほぼ100%捕集できるうえ、ブース内のガス状成分もほぼ100%除去できるため、快適な空気環境を提供することが可能です。

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◇②設置のしやすさ

喫煙ブースの設置のしやすさは、排気方法・設置場所・サイズなどによって異なります。

屋内排気型は厚生労働省が定める基準を満たしている製品であることを前提にコンパクトなデザインで設置のハードルが低いことが魅力です。ただし、フィルター交換費用をはじめ、排気設備のメンテナンスコストがかかります。

屋外排気型は排気設備のメンテナンスコストがかかりにくい一方、ダクトの設置や接続など大規模な工事が必要です。工事にコストや時間がかかる分、設置のハードルは高いといえます。

また、入り組んだ場所に設置したり、ブース自体のサイズが大きかったりすると、設置の難易度も上がります。

◇③メンテナンスコスト

喫煙ブースを長く清潔に保つには、利用状況に応じて日々のメンテナンスを行なうことが必要です。メンテナンスを怠ると、煙やニオイの浄化能力が落ちるので、受動喫煙によって健康への悪影響が生じたり、床や壁が汚れたりする可能性もあります。

喫煙ブースの設置には費用がかかりますが、定期的なメンテナンスを行うことで、その性能を長期間維持し、交換や修理費用を抑えることができます。結果的に、トータルコストを削減できる可能性があります。

また、メンテナンスコストを抑えるには、フィルター交換費用や電気代の事前確認が重要です。

喫煙ブースのメンテナンスに手間をかけたくない場合は、メンテナンスサービスが充実したメーカーを選びましょう。日々の点検や清掃も委託したい場合は、点検・清掃を契約に含んだレンタル会社も検討できます。

◇④法令の遵守

喫煙ブースを設置する際は、従業員の健康に配慮しつつ、健康増進法などの法令を遵守することが重要です。

具体的には、喫煙ブースの設置基準を満たしているか、非喫煙者への影響を考慮した設置場所であるか、定期的なメンテナンスを行っているかなどの確認が必要です。基準に適合していない場合は、罰則(50万円の過料や社名公表)の対象となる可能性があります。

◇⑤静音設計

喫煙ブースの静音性は、排気設備の設計や煙の処理方法に左右されます。

静音性が高く、一般的な換気扇のように大きな音が発生しなければ、ブース内でのコミュニケーションを妨げる心配はありません。一方、いくら排気性能が高くても、動作音が大きいと利用者のストレスにつながる場合があります。

◇⑥買取かレンタルか

喫煙ブースの導入形態は、大きく分けると「買取」と「レンタル」の2種類です。それぞれのメリット・デメリットを以下にまとめました。

買取 レンタル
メリット ● 長期的に見るとコストが安い
● 受動喫煙防止対策助成金の対象の可能性がある
● 導入コストが安い
● メンテナンスがレンタル費用に含まれており別途費用がかからないケースもある
● 基本的に中途解約できる
デメリット ● 初期費用がかかる(一般的に100万円以上)
● 喫煙者数が変動しても機種変更不可
● 購入費用とは別途メンテナンス費用がランニングコストで発生することが多い
● レンタル期間が長いと、買取やリースよりトータルコストが高くなりやすい


買取は初期費用と製品費用を支払うもので、長期的なコストパフォーマンスに優れます。一方、レンタルは初期費用と月額費用を支払うもので、使用状況の変化に柔軟に対応できます。

◇⑦デザイン

空間の調和を損なわない形状や色、汚れやニオイに強い壁紙など、喫煙ブースや内装のデザインを選ぶ際には、機能性やバランス、設置場所の雰囲気を考慮することが重要です。

また、素材や設計方法にも着目し、耐久性に優れているかも確認しましょう。

法令基準を満たすために知っておきたい注意点



喫煙ブースは、喫煙者と非喫煙者を区別するだけでなく、改正健康増進法で定められた技術的基準を満たす必要があります。

業種・規模によっては、国や都道府県から「受動喫煙防止対策助成金」の交付が認められるケースもあるため、事前に確認しておきましょう。

◇喫煙ブースを設置する際の条件

2020年4月から改正健康増進法が施行された結果、多くの施設が「原則屋内禁煙」となりました。

飲食店やオフィスなどの屋内に喫煙所(喫煙ブース)を設ける場合、以下の技術的基準を満たさなければなりません。

1. 喫煙所入口における室外から室内への風速が毎秒0.2m以上
2. 壁や天井の区画分けにより、タバコの煙が室外に漏れていない
3. タバコの煙が屋外に排気されている

なお、喫煙ブースの排気は原則として屋外排気ですが、建物の建築時期によっては、法律の経過措置により屋内排気が認められる場合があります。

また、施設の入口と喫煙ブースの入口において、以下の標識掲示が義務づけられています。

● 喫煙可能な場所である
● 20歳未満は立ち入りできない

さらに、喫煙ブース設置後は概ね3ヵ月ごとに風速計測を実施し、計測結果のレポートを約3年間保管する必要があります。

◇施設によって異なる喫煙ルール

改正健康増進法では、施設が以下の3種類に分けられています。

種類 禁煙措置 分煙対策
第一種施設 ● 学校
● 病院
● 児童福祉施設
● 行政機関の庁舎
屋内全面禁煙
敷地内原則禁煙
屋外喫煙所の設置
第一種施設 ● 飲食店
● オフィス
● 宿泊施設
● 工場
屋内全面禁煙 喫煙専用室の設置など
第一種施設 ● 喫煙を主目的とするバー・スナックなど(※1)
● 店内喫煙可能なたばこ販売店(※2)
● 公衆喫煙所
喫煙目的室の設置

※1 タバコの対面(出張)販売をしており、主食(米飯・菓子パン以外のパン類・麺類など)を提供していない店舗に限る
※2 飲食の営業を行なっておらず、タバコまたは喫煙器具を販売(タバコは対面販売のみ)している店舗に限る

なお、経営規模の小さい飲食店は、以下の条件を満たすことで、経過措置として「喫煙可能室」の設置が認められます。

● 2020年4月1日以前から営業している
● 資本金が5,000万円以下
● 客席面積が100平方メートル以下

施設の種類によって喫煙に関するルールが異なります。喫煙ブースは、第二種施設で喫煙室として設置でき、煙の流出を防ぐ技術基準を満たす必要があります。

なお、基準を満たさない喫煙ブースを設置したり、紛らわしい標識を掲示したりすると、罰則が科される可能性があるため、法令に遵守した適切な喫煙ブースを設置しましょう。

喫煙ブースを設置するならクリーンエア・スカンジナビア

クリーンエア・スカンジナビアでは、完全分煙を実現できる喫煙ブース「分煙キャビン」を提供しています。

分煙キャビンは100V電源を確保できる空きスペースがあれば、屋内のさまざまな場所に設置可能です。限られたスペースを有効活用できるうえ、大規模な設置工事も必要ありません。

さらに、高性能フィルターを搭載し、従来は難しかったタバコ粒子とガス状成分の両方をほぼ100%キャッチでき、法令基準を満たした喫煙ブースを設置可能です。

導入後は専門スタッフによる定期メンテナンスを実施しているため、いつでも快適な空気環境と法律要件適合環境を維持できる点も見逃せません。

【クリーンエア・スカンジナビアの分煙キャビンの導入事例】

東レ株式会社様
従来は、間仕切りによる分煙対策を行っていましたが、ニオイ漏れや室内の汚れが目立ち、喫煙者・非喫煙者の双方にとって快適とは言えない環境が課題となっていました。

オフィスの改装を機に、以前ホテルの共用部で目にした「クリーンエア・スカンジナビア」の分煙キャビンを思い出し、導入を検討。実際に導入したことで、ニオイ漏れや原状回復に関する懸念も解消され、快適な分煙環境を実現することができました。

さらに、ニオイや汚れの軽減といった効果だけでなく、スペース効率の向上にもつながりました。これまで喫煙者だけが利用していた空間が、喫煙者と非喫煙者のコミュニケーションの場としても活用されるようになりました。

まとめ

喫煙ブースは、空きスペースに設置できるため、大規模な工事なしに分煙対策を進められます。

喫煙ブースを選ぶ際のポイントは、集煙性能、設置のしやすさ、静穏設計などが重要です。また、改正健康増進法の法令を遵守していることも不可欠です。

喫煙ブースを選ぶ際には、ポイントを踏まえ、法令や健康増進法に適合しているかどうかをしっかり確認し、従業員の健康と快適性を考慮して設置しましょう。

喫煙ブースの導入をご検討中でしたら、クリーンエア・スカンジナビアまでご相談ください。

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