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2019年11月29日

飲食店の喫煙室に関する『基準』を知ろう!

現在段階的に、改正健康増進法の施行が開始されています。2020年4月の全面施行に向け、法令に対応するための準備を進めている、または完了している飲食店も多いのではないでしょうか。
今後の対応を予定している飲食店も店舗に喫煙室を設ける場合の最新の基準を知っておくことで、安心して準備を進められるでしょう。
この記事では、改正健康増進法における飲食店の喫煙室設置における、おもな基準について改めてご紹介します。

飲食店は知っておきたい喫煙室の最新の基準

ここでは、飲食店に関する喫煙室設置における最新の基準についてご紹介します。

・新規開店する飲食店の場合(2020年4月1日以降に開業する飲食店)

2020年4月1日以降に新規開店する飲食店においては、「喫煙専用室」の設置が認められています。なお「喫煙専用室」は、室内での飲食は不可となっており、喫煙のみを目的としたスペースとして取り扱われます。
また、「加熱式たばこ専用喫煙室」の設置も可能となっています。「加熱式たばこ専用室」を設けた場合は、室内での飲食も可能となっています。
また、「加熱式たばこ専用喫煙フロア」を設置してフロア分煙を行うことも可能です。「加熱式たばこ専用喫煙フロア」を設置した場合、フロア内での飲食も可能となっています。

・既存の飲食店の場合(客席面積100㎡以下かつ資本金5,000万円以下の店舗)

しばらくは経過措置が実施されるため(経過措置が実施される期間は未定)、現在店舗で施行している喫煙ルールを継続することも可能となっています。ただし先に述べた通り、経過措置がいつまで実施されるかは未定のため、終了を見越して現時点の段階で改正健康増進法に準拠した施設内の改装を行っている既存店も多数あります。

・喫煙を主目的とするバーやスナックの場合

「喫煙を主目的とするバーやスナック」とは、販売許可を得て店内でたばこの対面販売が行われているバーやスナックを指しています。これらの店舗は、現在の喫煙ルールをそのまま継続することが可能となっています。

第二種施設の喫煙に関する基準

ここでは、「第二種施設の喫煙に関する基準」についてご紹介します。第二種施設とは、第一種施設(学校・病院・児童福祉施設など・行政機関の庁舎・旅客自動車・飛行機)以外の、多くの人たちが利用する施設や飲食店、旅客船舶や鉄道を指します。飲食店は第二種施設に含まれるため、飲食店を運営する事業者は大前提としてこの基準を把握しておくことがおすすめです。

・テラス席や屋外の場合

飲食店のテラス席の場合、屋外扱い(「屋根があって側壁が半分以上覆われている」という条件にあてはまらない場合)であれば喫煙は可能となります。ただし、テラス席で喫煙をした場合にたばこの煙が店内に入らないようにしなければなりません。そのため、店内との境界が壁やガラス戸などで仕切られていなければ「屋内」とみなされ、喫煙不可となります。

また、屋根がないもしくは屋根が一部にしか取り付けられていない競技場の場合、「屋根があって側壁が半分以上覆われている」という条件には該当しないため、基本的には屋外扱いとなります。ただし、屋外として取り扱われる競技場などであっても、子どもがたくさん集まるなど喫煙にふさわしくない特性を持つ場所の場合は、施設内での喫煙に関しては慎重な配慮を実施する必要があるでしょう。

・旅館やホテルの宴会場や飲食店内の個室席の場合

宴会場や飲食店内にある個室でも、紙巻きたばこの喫煙はできません。これらの場所で喫煙をする場合は、飲食不可の喫煙専用室を設ける必要があります。ただし、それらの場所が加熱式たばこ専用喫煙室の基準を満たしていれば、室内での飲食も可能となります。

既存特定飲食提供施設の喫煙に関する基準

ここでは、既存の飲食店(既存特定飲食提供施設)の喫煙に関する基準についてご紹介します。既存特定飲食提供施設に該当する飲食店は、経過措置の対象となるため現行の喫煙ルールを継続できることになっています。ただし、既存飲食店であっても「既存特定飲食提供施設」とみなされなければ経過措置の 対象には含まれません。

・食品衛生法上の飲食店の営業許可を取得している施設の場合

営業許可を取得しており、施設内で飲食を行うための設備(椅子やテーブルなど)を設置し、お客に飲食させる営業が行われていることが「既存特定飲食提供施設」としてみなされる条件となります。そのため、それらの設備がなければ既存特定飲食提供施設(既存の飲食店)としては認められません。

・法施行後にお店の状況に変化があった施設の場合

改正健康増進法が施行されて以降、お店に何らかの変化があった場合「既存特定飲食提供施設」として扱われるか「新規店舗」として扱われるかによって喫煙ルール継続の経過措置に関しても状況が変わります。「事業の継続性」、「経営者の同一性」、「店舗の同一性」を踏まえて総合的に判断され、引き続き「既存特定飲食提供施設」に該当するかどうかが決まります。

・法施行後に条件(資本金5,000万円以下かつ客席面積100㎡以下)から外れた施設の場合

これらの条件を満たさなくなった時点で、経過措置の対象施設からも外されます。

・別々に営業許可を受けているが管理権限者が同一の施設の場合

管理権限者が同一だったとしても、飲食店としての営業許可を個別で受けていて、各々が既存特定飲食提供施設としての条件を満たせば「別の既存特定飲食提供施設」として取り扱われます。

・既存特定飲食提供施設で休憩室や事務スペース、厨房での喫煙について

既存特定飲食提供施設の全体を喫煙可能としている場合には、経過措置対象であれば客席以外のすべての部分も喫煙可能とすることができます。ただし、従業員が望まない受動喫煙をすることを想定のうえ、相応の配慮を行うことが望ましいとされています。

喫煙可能室設置施設の届出

ここでは、喫煙可能室設置施設の届出についてご説明します。

・届出のタイミング

法施行は2020年4月1日からとなりますが、事前に届出を行うことも可能です。また、届出は必ず法施行以前でなければならないというものでもありません。届出の方法・手段に関しては、店舗が所在する自治体にお問い合わせください。

喫煙可能室設置施設で2019年4月1日までに届出がなかった場合の取り扱い

届出自体は強制ではなく、既存特定飲食提供施設の条件さえ満たせば喫煙可能室は設置できます。ただし、行政において喫煙可能室設置施設把握のため、可能な限り届出を行うことが推奨されています。

まとめ

この記事では、おもに飲食店における喫煙室に関する現状での基準についてご説明しました。
事業者の方は自店舗の状況を確かめたうえで、改正健康増進法にどのような対応が必要かを把握し、2020年4月1日からの全面施行に備えましょう。なお、ここに記述したものは2019年11月現在の情報となっています。