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2019年02月28日

喫煙室を設置する上で適切な基準を知ろう!

新規顧客の獲得や法改正への対応を踏まえ、喫煙室の新設を考えている店舗や施設は増えているでしょう。その際には効果やコスト面のほか、店舗・施設の規模なども考慮して適した広さや換気設備を選ぶことが大切です。そのために、適正な設置基準を知り、それに則って喫煙室の設計・設置を考えることも必要になるでしょう。
そこでこの記事では、喫煙室設置の詳しい基準とその算出方法についてご紹介します。

喫煙室を設置するために知っておくこと

2018年6月25日、東京都で受動喫煙防止条例が可決されました。この条例は飲食店をはじめ、学校や病院などさまざまな建物における「喫煙のルール」を明確にしたものであり、2020年4月から全面施行が予定されています。
この条例の規制対象・規制対象外となる店舗について、以下で簡単にご紹介していきましょう。

・屋内の分煙で大切なこと

屋内に喫煙室を作る際に大切なことは以下の2点です。

・喫煙スペースからたばこの煙やニオイを漏らさないこと

・喫煙スペース内の空気環境を良好に保つこと

屋内での分煙においては、喫煙室に設ける換気扇や窓など「換気設備」が特に大切になります。いかに室内の空気を清浄に保つかは、換気設備を適正に設置して空気を適宜入れ替えることが肝心です。非喫煙空間の空気を汚さないことだけでなく、喫煙スペース内の空気をできるだけきれいな状態にすることも考慮しましょう。

・喫煙室の設置基準

店舗・施設に合った適切なサイズ・仕組みの喫煙室を設置するには、排気風量と喫煙室面積・定員を算出し、それらの基準に見合った喫煙室を選定しましょう。次からは、その設置基準に関する詳細な計算式や最適な喫煙室の選び方をご紹介します。

排気風量について
・排気風量の決定

屋内の分煙で大切なことは「排気システムをきちんと設けることで、適正に換気を行えること」です。それを踏まえて、喫煙室の排気風量を算出・決定しましょう。

・開口部の境界風速0.2m/s以上を満たす排気風量の算出方法

「排気風量(㎥/h)=開口部面積(㎡)×境界風速(m/s)×3,600(s/h)」で計算します。

・浮遊粉じん濃度0.15mg/㎥以下を満たす排気風量の算出方法

「排気風量(㎥/h)=1時間に発生する粉じんの量(mg/h)÷時間平均浮遊粉じん濃度(mg/㎥)」で計算します。

・喫煙室の設置基準

店舗・施設に合った適切なサイズ・仕組みの喫煙室を設置するには、排気風量と喫煙室面積・定員を算出し、それらの基準に見合った喫煙室を選定しましょう。次からは、その設置基準に関する詳細な計算式や最適な喫煙室の選び方をご紹介します。

・余剰排気の利用について

たとえばオフィスを例にとる場合、基準階の事務室面積が一定以上のオフィスの場合には、特別な設備を設けなくても、事務室の余剰排気を活用することで喫煙室の換気が可能になります。トイレや給湯室を含めた事務室内の余剰排気で喫煙室の換気ができる、最小限のオフィスの広さを算出するには、以下の計算式を利用します。

・余剰排気で無駄なく喫煙排気が成立する最小事務室面積の計算式

「(トイレ排気量+給湯室排気量+喫煙室排気量)÷単位外気供給量5㎥/h㎡=事務室面積」

ある程度オフィスが広ければ、オフィス内の換気で喫煙室内の換気も同時にまかなえることが分かります。一方で、オフィスの面積に余裕がなければ喫煙室内にも換気システムを設け、喫煙室単独での換気が必要になります。もし、これからオフィスを新設する予定で、同時にオフィス内に喫煙室を設ける予定がある場合には、これらの計算式をもとに室内の設計をおこなってください。

喫煙室面積・定員について
・喫煙室の面積・定員の決め方

一定時間内に喫煙可能なたばこの本数は屋外排気量に依存します。そのため、喫煙室内の人の喫煙頻度も考慮しつつ、適切な喫煙室定員を設定する必要があります。また、狭い喫煙室のなかに多くの人が入って喫煙すると、喫煙室内の気流のさまたげにもなるため、喫煙室の床面積などにも配慮しなければなりません。

・喫煙室面積を算出する方法

喫煙スペースの利用が想定できる喫煙者の総数が分かれば、喫煙スペースを同時に何人の人が利用するかを推定することができます。その人数をもとに、最小限の喫煙スペースの面積が算出できるようになっています。
最小限の喫煙室面積を算出するには、以下の計算式を活用しましょう。

「喫煙室面積(㎡)=最小空間3.3(㎡)+単位空間1.65(㎡)×(同時喫煙人数-1人)」

たとえば、1200㎡のオフィスにおいて、従業員1名当たりの専有面積が8㎡、喫煙率が3割で、同時喫煙人数を4名とした場合の喫煙室の適正な面積は、以下のように算出できます。

最小空間3.3㎡+単位空間1.65㎡×(同時喫煙人数4名-1名)=8.25㎡

まとめ

この記事では、オフィスや店舗などの施設内に喫煙室を設ける場合に、その面積や設備などの基準を知り、適正な値を算出する方法についてご紹介しました。まずは、喫煙室を設ける屋内の面積から余剰排気で換気が可能かどうかを調べ、もし喫煙室内で換気が必要であれば適切な排気風量を算出して、効果が見込める分煙化を実現することが大切です。また、最小限の喫煙室面積や定員などは「あくまで最小限の値」と考え、ある程度面積や人数には余裕を持たせることが望ましいでしょう。